二階伸康氏は、和歌山県御坊市で育ち、民間航空会社での勤務と国会議員秘書の仕事を経験した後、自ら国政選挙へ立候補した人物です。
父は長く衆議院議員を務めた二階俊博氏。ここでは父との関係だけでなく、地元で過ごした学生時代、ANAでの13年間、秘書として政治の現場に入った過程、そして2度の国政挑戦までを時系列でたどります。
- 御坊市で育ち、日高高校ではバスケットボール部主将として全国大会を経験しました。
- ANAで13年間勤務した後、二階俊博氏の公設第一秘書として約10年間、政治実務に携わりました。
- 2024年の衆院選、2025年の参院選と続けて国政に挑戦しましたが、いずれも議席には届きませんでした。
二階伸康の生い立ち|御坊市で育ち、日高高校ではバスケットボール部主将
二階伸康氏は1978年1月4日、和歌山県御坊市で生まれました。地元の御坊小学校、御坊中学校を経て、和歌山県立日高高等学校へ進みます。
高校時代に力を注いだのがバスケットボールでした。日高高校では主将を務め、チームはインターハイと全国選抜大会に出場しています。
自由民主党が2025年に掲載した人物紹介では、実力主義の世界で勝負したいとの思いからバスケットボールに打ち込み、主将として練習を重ねた経歴が紹介されています。
先頭に立って行動する。
出典:自由民主党「〔参院選1人区クローズアップ〕声をカタチにする即戦力。和歌山県 にかい伸康さん」(2025年6月2日)
政治活動を始めた後に示したこの言葉には、高校時代から続く本人の行動姿勢が表れています。
二階伸康の学歴|青山学院大学からANAへ、13年間の民間勤務
| 区分 | 学校名 | 学部・専攻 | 現在の偏差値・難易度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 御坊市立御坊小学校 | ― | ― | 和歌山県御坊市 |
| 中学校 | 御坊市立御坊中学校 | ― | ― | ― |
| 高校 | 和歌山県立日高高等学校 | ― | 53(2026年度版) | ― |
| 大学 | 青山学院大学 | 法学部公法学科 | 旧学科のため現行法学部と単純比較しない | 卒業 |
※旧学科は現在の法学部偏差値へそのまま置き換えていません。
日高高校卒業後は青山学院大学へ進学し、法学部公法学科で学びました。2001年3月に大学を卒業すると、すぐに政治の世界へ入ったわけではありません。
卒業後に入社したのは全日本空輸株式会社、ANAでした。ANAには13年間勤務し、羽田空港をはじめ利用客と直接向き合う現場を経験しています。
航空会社では、通常の接客だけでなく、悪天候による運航の乱れなど突発的な状況への対応も求められます。本人は後に、こうした現場での仕事から、机上だけで判断せず実際の現場を見ることの大切さを学んだとしています。
父の俊博氏はすでに国政で長い経験を重ねていましたが、伸康氏自身は大学卒業後の長い期間を民間企業で過ごしました。政治家の家族としてではなく、会社員として働いた13年間が、社会人としての最初の主要な経歴です。
二階伸康の経歴|2014年、二階俊博氏の公設第一秘書として政治の現場へ
ANA勤務を経て、2014年9月に二階俊博衆議院議員の公設第一秘書へ就任しました。
俊博氏が自民党総務会長や幹事長などを務めた時期にも秘書として活動し、約10年間、国政と地域をつなぐ仕事に携わります。地方自治体、各種団体、地域住民などから寄せられる要望に接する機会も重ねました。
2024年の衆院選期間中には、父から繰り返し現場へ足を運ぶよう言われていたことを振り返っています。
お前はしっかり現場に行って(話を)聞いてこい
出典:関西テレビ「『二階』対『世耕』和歌山『二大ブランド』が“保守分裂”で激突 他陣営は『裏金』批判」(2024年10月21日)
秘書時代は自ら選挙で議席を争う立場ではなく、国会議員を支える側でした。この立場が変わるのは2024年です。
2024年、秘書を退き初めて自ら国政を目指す
2024年3月、父の二階俊博氏が次期衆院選へ立候補しない意向を表明すると、和歌山2区の後継候補を誰にするのかが焦点になりました。
4月24日には和歌山県町村会から伸康氏へ出馬要請が行われ、その後も複数の団体などから要請を受けます。当初は即答せず、判断を検討する考えを示していました。
5月15日付で俊博氏の公設第一秘書を退職。その2日後の5月17日、田辺市で記者会見を開き、新しい和歌山2区から衆議院選挙へ立候補する考えを正式に表明しました。
地方の将来を守りたいと思った。
出典:WBS和歌山放送「【衆院選】二階伸康氏 新・和歌山2区から出馬表明」(2024年5月17日)
会見では、衆議院の「10増10減」によって地方選出議員が減ることへの危機感を出馬理由の一つとして説明しました。一方で、父が代表を務めた派閥をめぐる政治資金問題については、自身も責任を連帯して負う考えを示し、世襲への批判も含めて選挙で有権者の判断を受けると述べています。
同年8月23日には、自由民主党和歌山県第二選挙区支部の代表者が俊博氏から伸康氏へ変更されました。これによって、自民党公認候補として和歌山2区の選挙へ臨む体制が整います。
和歌山2区で世耕弘成氏と争った初の国政選挙
2024年10月の第50回衆議院議員総選挙では、和歌山2区から自由民主党公認で立候補しました。
大きな争点の一つとなったのが、参議院から衆議院へくら替えした世耕弘成氏との競合です。世耕氏は自民党を離党した後、無所属で同じ和歌山2区へ立候補し、保守系候補同士が争う構図となりました。
伸康氏は選挙戦で、地方の人口減少への対応、地方分散型社会、食料安全保障、一次産業、国土強靱化などを掲げました。紀伊半島の防災については「半島強靱化」という表現を用いて、国の制度や予算へ反映させる考えを訴えています。
10月27日の投開票では、世耕氏が101,739票を獲得して当選。二階氏は71,114票で2位となり、初めての国政選挙は落選という結果でした。比例近畿ブロックにも重複立候補していましたが、復活当選には至りませんでした。
選挙後も政治活動を継続し、次に選んだのは、同じ衆議院選挙への再挑戦ではなく参議院和歌山県選挙区でした。
衆院選敗北から約4か月、参院選への再挑戦を決める
2025年の参議院選挙を前に、自民党和歌山県連では和歌山県選挙区の候補者選考が行われました。
候補を希望したのは二階氏と、前有田市長の望月良男氏。2025年2月9日の県連拡大役員会で投票が行われ、二階氏が82票、望月氏が46票となり、県連は二階氏を党本部へ公認候補として推薦することを決めました。
3月12日には、それまでの「自由民主党和歌山県第二選挙区支部」が「自由民主党和歌山県参議院選挙区第一支部」へ名称変更されています。
衆院選から参院選へ舞台を移すにあたり、本人は前年の選挙結果を受け止め、県内を回りながら再び有権者の声を聞く考えを示しました。
有権者の声をしっかり受け止め、それを形にして実現したい。
出典:紀州新聞「参院選和歌山 二階伸康氏が出馬会見」(2025年3月8日)
2025年の参院選では、ガソリン暫定税率の早期廃止、子育て・教育支援、紀伊半島の防災・強靱化、食料安全保障、観光産業、企業誘致などを主な政策として打ち出しました。
2025年参院選、107,390票で再び次点に
2025年7月20日に行われた参議院議員通常選挙の和歌山県選挙区には、二階氏を含む7人が立候補しました。
自民党県連の候補者選考で二階氏と争った望月良男氏も、無所属で立候補します。望月氏には世耕弘成氏が支援に入り、前年の衆院選に続いて二階・世耕両氏の関係が注目される選挙となりました。
開票の結果、望月氏が141,604票で当選。二階氏は107,390票を獲得しましたが2位となり、2度目の国政挑戦でも議席には届きませんでした。
有権者の審判を真摯に受け止め
出典:朝日新聞「『自民伝統の議席守れず深くおわび』 二階親子に再び『世耕氏の壁』」(2025年7月21日)
敗戦後には、自民党公認候補として和歌山県選挙区の議席を守れなかったことについて支援者に謝罪しています。2024年の衆院選と2025年の参院選で、異なる選挙制度の国政選挙を続けて経験する形となりました。
二階伸康氏が選挙で掲げてきた政策・政治姿勢
二階氏の政策は、2024年の衆院選と2025年の参院選で共通するテーマがある一方、選挙ごとに打ち出し方が変わっているものもあります。ここでは、本人の選挙公報や2025年の政策資料で確認できる主要テーマを整理します。
地方分散と人口減少への対応
一貫して強く訴えてきたのが、東京への一極集中と地方の人口減少への対応です。2024年の選挙公報では、地方の人口減少が地域経済だけでなく社会保障や安全保障にも影響すると位置づけ、地方分散型社会への転換を掲げました。
2025年の参院選でも「地方の声を国に反映させる」という主張を続け、和歌山を地方政策の具体的な現場として位置づけています。
紀伊半島の防災と「半島強靱化」
防災・インフラ分野では、国土強靱化に加えて「半島強靱化」を政策として掲げています。
紀伊半島では、南海トラフ巨大地震、津波、道路寸断などへの備えが地域課題となります。二階氏は2024年衆院選で半島強靱化の明文化を掲げ、2025年参院選でも防災・強靱化のための予算確保を訴えました。
食料安全保障と一次産業
農林水産業を地域経済だけではなく、食料安全保障の観点から扱っていることも政策の一つです。
2024年には食料安全保障と食育の強化、一次産業を守ることを掲げました。2025年には持続可能な農林水産業と海外輸出の促進を政策として示しています。
教育・子育てと生活環境への支援
2025年の政策では、教育・子育て支援も大きな柱に置きました。小中学校の教育環境、教員確保、ICTの活用、病児保育、学童保育、子ども食堂、周産期医療など、地域で子育てを続けるための環境整備を挙げています。
2025年参院選の候補者アンケートでも、特に重視する政策として「子育て・教育政策」を選択しました。
ガソリン暫定税率と家計負担
2025年の参院選では、ガソリン価格を下げる政策として暫定税率の早期廃止を掲げました。
自動車への依存度が高い地方では、燃料価格が通勤や事業活動に直接影響します。二階氏はこのテーマを、地方の暮らしや地域経済と結び付けて訴えています。
観光・企業誘致による地域経済
観光産業の拡大、県内への企業誘致、海外との経済交流も政策に挙げています。
2025年の参院選では、観光による成長産業の開拓に加え、白浜で長く続いてきたパンダの繁殖研究事業を再開させたいとの考えも表明しました。これは本人が選挙期間中に掲げた政策・公約であり、実施済みの政策ではありません。
二階伸康氏の公式発言をテーマ別に見る
記事本文で扱ったテーマを、本人の公式発言まで深掘りできます。まずは代表的な発言を表示し、関連発言があるテーマだけ追加で確認できます。
地方の声と地方分散
「地方の声」が国政に反映される選挙制度の在り方を提言」
地方の意見を国政へ反映する選挙制度の在り方を政策課題として掲げた。
紀伊半島の防災・国土強靱化
「半島強靭化」を明文化し国土強靭化予算を守る」
紀伊半島を念頭に、半島地域の防災・強靱化を制度と予算の両面から進める方針を掲げた。
ガソリン暫定税率
「1Lあたり25.1円の暫定税率を早期に廃止します。」
地方の移動や事業活動に関わる負担軽減策として、ガソリン暫定税率の早期廃止を掲げた。
農林水産業と県産品輸出
「温州みかんなど県産果物の対アジア輸出を拡大します。」
和歌山県産果物の海外輸出拡大を、農林水産業の持続的な発展に関する政策の一つとして掲げた。
観光・新産業と企業誘致
「ロケット関連産業に関連した企業誘致を進めます。」
観光振興とあわせ、新たな産業の立地を促す政策としてロケット関連企業の誘致を掲げた。
※ 内容の要点は公式一次情報をもとに整理しています。正確な文脈・全文は各リンク先の公式資料から確認できます。
二階伸康氏の現在情報
国・地方の公選公職には就いていない。2026年5月1日付の和歌山県報では、自由民主党和歌山県参議院選挙区第一支部の代表者として記載され、同支部は2026年1月1日付で国会議員関係政治団体以外の政治団体へ区分変更されている。
| 年月日 | 選挙 | 選挙区・地域 | 所属 | 結果 | 得票・順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024年 10月27日 | 第50回衆議院議員総選挙 初の国政選挙。小選挙区では世耕弘成氏が101,739票で当選。比例近畿ブロックにも重複立候補したが比例復活には至らなかった。 | 和歌山県 第2区 | 自由民主党 | 落選 | 71,114票 2位 |
| 2025年 7月20日 | 第27回参議院議員通常選挙 無所属の望月良男氏が141,604票で当選。二階氏は2度目の国政選挙挑戦となった。 | 和歌山県 選挙区 | 自由民主党 | 落選 | 107,390票 2位 |
- 生年月日、主要経歴、公式サイト・SNS等を確認
- 生い立ち、学校歴、ANA勤務、秘書歴、政治活動の背景を確認
- 2024年衆院選候補者としての所属と経歴を確認
- 2025年3月12日の党支部名称変更と代表者二階伸康を確認
- 2026年時点の党支部代表者と2026年1月1日付の政治団体区分変更を確認
- 2024年衆院選の日程・公式選挙資料を確認
- 二階伸康71,114票など和歌山2区の公式得票数を確認
- 2025年参院選の日程・公式選挙資料を確認
- 二階伸康107,390票など和歌山県選挙区の公式得票数を確認
この記事の更新履歴
- 2026年10月2日 経歴の続きと重複政策H2をH3へ整理し、高橋光男・岸本周平記事と同じ見出し階層へ統一
- 2026年10月2日 本文内の手動管理ショートコードと監査用の汎用H3を撤去し、WordPress側の自動表示と内容に即した見出し構造へ整理
- 2026年10月2日 主要見出しを「生い立ち・学歴・経歴」の3本柱へ個別整理し、既存本文を維持したまま構成を統一
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- 2026年10月2日 本文の重要な年月・当選・就任・退任などを赤文字で強調し、重要箇所の視認性を改善
- 2026年9月29日 公式YouTubeを再確認。記事本文と明確に対応する適切な動画を確認できなかったため、数合わせの埋め込みは行わず、見送り理由を品質管理に記録。
- 2026年9月24日 記事を新規作成。人物情報、選挙歴、所属・政治活動状況などの現況情報を確認
- 2026年9月24日 本人の公式一次情報をテーマ別に確認できる一次情報深掘りセクションを追加・更新。
- 2026年9月18日 記事を新規作成。人物情報、学歴・前職、2024年衆院選・2025年参院選、政策、公式リンク、2026年時点の党支部情報と現況情報を確認




















