杉田水脈氏は、民間企業と地方行政の双方を経験してから国政へ進んだ政治家です。議席を持った時期だけでなく、落選後にも講演や対外発信、選挙への挑戦を続けてきました。
この記事では、神戸で過ごした学生時代から西宮市役所での仕事、政界入り、衆議院議員3期と総務大臣政務官、国会を離れてからの再挑戦までを時系列でたどります。
- 民間企業と地方行政、双方の職場を経験して政治へ進みました。
- 政党の変化と落選期間を挟みながら衆議院議員を3期務めました。
- 国会を離れた後も国政への再挑戦と学び直しを続けています。
杉田水脈の生い立ち|神戸で育った少年・学生時代
杉田水脈氏は1967年4月22日、兵庫県神戸市で生まれました。小学校から高校まで兵庫県内で学び、神戸を生活の基盤として育っています。後年の自民党プロフィールでは、子どものころの夢として特撮作品「キカイダー01」のビジンダーを挙げています。
杉田水脈の学歴|親和中学・高校から鳥取大学へ
杉田氏は神戸市立多聞南小学校を卒業後、親和中学校・親和女子高等学校へ進み、鳥取大学農学部林学科を卒業しました。小学校から高校までは兵庫県内、大学進学を機に鳥取県へ生活の場を移しています。
親和女子高校の現在の偏差値は58〜60です。鳥取大学では現在「林学科」という同名の募集区分はなく、農学部の現行区分では生命環境農の前期ボーダーが47.5となっているため、大学側は参考値として扱います。
| 区分 | 学校名 | 学部・専攻 | 現在の偏差値・難易度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 神戸市立多聞南小学校 | ― | ― | 卒業 |
| 中学校 | 親和中学校 | ― | 中学受験は別指標 | 進学 |
| 高校 | 親和女子高等学校 | ― | 58〜60(2026年度) | 1986年卒業 |
| 大学 | 鳥取大学 | 農学部林学科 | 現行・生命環境農 47.5(2027年度前期・参考) | 1990年3月卒業 |
※偏差値は本人の在学当時ではなく現在の入試難易度の目安です。鳥取大学は学科編成が当時と異なるため、現在の農学部・生命環境農の前期ボーダーを参考表示しています。
神戸市立多聞南小学校を卒業した後、私立の親和中学校、親和女子高等学校へ進んでいます。
1986年に高校を卒業すると、鳥取大学農学部林学科へ進学。1990年3月に卒業しました。後年の自民党プロフィールでは、子どものころの夢として特撮作品「キカイダー01」のビジンダーを挙げています。
杉田水脈の経歴|住宅会社の営業職を経て西宮市役所へ
大学卒業後の1990年、積水ハウス木造株式会社に入社しました。自民党の人物紹介では、営業職として勤務し、同社では女性の営業担当として2人目だったと紹介されています。
1992年に同社を退職し、西宮市役所へ転職。最初は総務局職員厚生課に配属されました。
市職員3年目だった1995年1月、阪神・淡路大震災を西宮市職員として経験します。同年4月には総務局行政課へ異動しました。
街が一瞬にして壊滅しました。そしてそこからの復興。
出典:杉田水脈オフィシャルブログ「平成の終わりに」(公開日記載なし)
1997年には出産し、育児休業を取得。2002年に総合企画局政策担当(企画)課へ移り、翌年には政策推進グループ係長として阪神・淡路大震災10周年記念誌の制作にも携わりました。
記念誌の完成後、2005年4月からは子育て支援グループへ異動しています。企画、組織運営、子育て支援と、市役所内で複数の分野を経験しました。
「自分たちで変える」自主勉強会とスーパー公務員塾
総合企画局で働いていたころ、若手市議らが市役所の組織風土や職員意識の改革について議論する場に接しました。杉田氏自身も、職員の立場で何ができるのかを考えるようになります。
私にも何かできることはないだろうか。
出典:行政デザイン「21世紀型公務員を目指して ~西宮スーパー公務員塾で学んだもの~」(2007年10月1日)
そこで5人の有志を集め、勤務時間外に自主勉強会を始めました。市外の勉強会にも自費で参加し、他自治体や民間の人々と交流しています。
その活動は「西宮スーパー公務員塾」へ広がり、2005年9月から2006年1月まで10回の講座を開催。杉田氏は運営スタッフを務め、その後も公務員の意識改革やチームワーク、児童福祉をテーマに講演するようになりました。
8年勤めた市役所を辞め、政治の現場へ2010年、杉田氏は公務員としての進路を終える決断をします。同年5月に18年勤めた西宮市役所を退職し、みんなの党参議院兵庫県第一支部のスタッフとなりました。
同年秋には、当時三重県知事経験者だった鈴木英敬氏から誘いを受け、地方政治家らによる「龍馬プロジェクト」に参加しました。
色んな出会いがあって今の私がいる!
出典:杉田水脈オフィシャルブログ「龍馬プロジェクト第10回総会と10周年記念パーティー」(公開日記載なし)
2012年には大阪維新の会が開いた維新政治塾の1期生となります。政党スタッフとして働いた時期を経て、自ら立候補する段階へ進みました。
2012年の初当選と、2年後の落選
2012年12月の第46回衆院選では、日本維新の会から兵庫6区に立候補。小選挙区では79,187票で2位でしたが、比例近畿ブロックで復活し、衆議院議員へ初当選しました。
初当選後は、衆議院予算委員会などで歴史認識や報道をめぐる問題を取り上げました。本人は後年、2014年に行った約20分の国会質疑について次のように振り返っています。
この20分の質疑が運命を変えたと言っても過言ではないです。
出典:杉田水脈オフィシャルブログ「慰安婦問題や偏向報道についての質疑です」(公開日記載なし)
日本維新の会の分党後は次世代の党の結党に参加。2014年12月の第47回衆院選でも兵庫6区から出馬しましたが、24,877票で4位となり、比例復活もできませんでした。
議席を失った後は、執筆や講演に加えて国外での活動も始めます。2015年からは国連関連の場などでも、本人が重視する歴史認識をめぐる主張を発信しました。
2017年、自民党の比例中国で国政へ戻る
2017年の衆院選では自由民主党の公認候補となり、比例中国ブロックから立候補しました。
10月22日の投開票で自民党名簿17位から当選。約3年ぶりに衆議院へ復帰しました。
復帰後は自民党女性局次長、教育・文化・スポーツ関係団体委員会副委員長、国防部会副部会長、安全保障関係団体委員会副委員長などを歴任しました。
2021年10月の第49回衆院選では比例中国ブロックの自民党名簿19位から当選し、3期目に入ります。外交分野では台湾をはじめ国外との交流にも参加しました。
総務大臣政務官への就任と4か月後の辞任
3期目の2022年8月12日、第2次岸田改造内閣で総務大臣政務官に就任しました。初めて政府の政務三役に入った時期です。
一方、就任後の国会では、過去の発言などをめぐって野党から追及を受けました。同年12月27日、杉田氏は政務官の辞表を提出します。
内閣の一員として迷惑をかけるわけにはいかない
出典:TBS NEWS DIG「『内閣に迷惑かけられない』辞表提出の杉田総務政務官」(2022年12月27日)
政治資金の不記載、衆院不出馬から二度の再挑戦へ
自民党派閥の政治資金問題では、杉田氏の政治資金収支報告書への不記載額が1,564万円とされ、自民党から党役職停止6か月の処分を受けました。
2024年10月には、同月の衆院選には立候補しないことを表明。その際、翌2025年の参議院比例代表への立候補を目指す考えを明らかにしました。
2025年7月の第27回参院選では自民党の比例代表候補として77,040票を得ましたが、議席には届きませんでした。
その半年後、再び衆院選へ向かいます。2026年1月、自民党公認で大阪5区から立候補することが決まりました。
2月8日の投開票では48,051票で2位となり、比例近畿ブロックでの復活もありませんでした。落選後には、大阪5区で引き続き挑戦する考えを示しています。
2026年春、心理学の学び直しと龍馬プロジェクト会長へ
選挙とは別に、2026年春には新しい学びも始めました。本人によると、2025年参院選の落選後、友人から専門分野を持つことを勧められ、以前から関心があった心理学を学ぶことにしたといいます。
通信教育課程へ3年次編入し、2026年4月に入学を公表しました。大学名は公表していません。
同じ月には、2010年から関わってきた龍馬プロジェクトでも立場が変わります。2026年4月28日、龍馬プロジェクト全国会の3代目会長に就任しました。
杉田水脈氏が重ねてきた政策テーマ
外交・安全保障
外交・安全保障は、国政で継続して扱ってきた分野です。2025年から2026年の選挙でも防衛力の強化、情報機能の強化、サイバー攻撃や情報戦への対応を掲げました。
2026年衆院選では、いわゆる「スパイ防止法」の制定や、国会機密の漏えいを防ぐインテリジェンス体制の整備も政策として示しています。
歴史認識をめぐる対外発信
慰安婦や旧朝鮮半島出身労働者などをめぐる歴史認識も、杉田氏が長く発信してきたテーマです。2025年の政策資料では、本人の立場から日本に対する海外での評価や情報発信を問題視し、国連などで反論を続けてきたと説明しています。
このテーマでは国内の国会質問だけでなく、議員でなかった時期から国外での講演・発信を続けてきました。
子育て・少子化と不妊治療
西宮市役所で子育て支援部門を経験した杉田氏は、国政でも少子化や子育てを政策分野として掲げています。
2025年の本人政策資料では、不妊治療の保険適用の実現に向けて取り組んだことを実績として挙げています。不妊治療の保険適用自体は政府全体で制度化されたものであり、杉田氏個人のみの成果を意味するものではありません。
SNS規制への反対
インターネット上の表現をめぐっては、2025年参院選で「SNS規制に反対」と明示しました。違法行為への対応とは別に、政治的な発信や言論に対する規制拡大には慎重な立場を示しています。
地方行政から続く組織改革への問題意識
杉田氏は、政治を志した原点について、市役所勤務時代に地方行政の閉塞感や疲弊を感じたことを自民党の候補者プロフィールで説明しています。
誰かの改革を待つのではなく、現場にいる側が自ら動くという考え方は、公務員時代の自主勉強会から国政進出後の発信まで繰り返し示してきた立場です。
| 年月日 | 選挙 | 選挙区・地域 | 所属 | 結果 | 得票・順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2012年 12月16日 | 第46回衆議院議員総選挙 兵庫6区では大串正樹氏に敗れたが、比例近畿ブロックで復活当選し国政へ初進出。 | 兵庫6区・比例近畿ブロック | 日本維新の会 | 当選 (比例復活) | 79,187票 小選挙区2位(5人中) |
| 2014年 12月14日 | 第47回衆議院議員総選挙 比例近畿ブロックと重複立候補したが議席を得られず。 | 兵庫6区・比例近畿ブロック | 次世代の党 | 落選 | 24,877票 小選挙区4位(4人中) |
| 2017年 10月22日 | 第48回衆議院議員総選挙 自民党は中国ブロックで5議席を獲得し、約3年ぶりに国政復帰。 | 比例中国ブロック | 自由民主党 | 当選 | ― 自由民主党名簿17位 |
| 2021年 10月31日 | 第49回衆議院議員総選挙 自民党は中国ブロックで6議席を獲得し、衆議院3期目となった。 | 比例中国ブロック | 自由民主党 | 当選 | ― 自由民主党名簿19位 |
| 2025年 7月20日 | 第27回参議院議員通常選挙 自民党の比例代表候補として立候補。個人得票による順位では21位。 | 比例代表 (全国) | 自由民主党 | 落選 | 77,040票 自由民主党内23位(特定枠2人を含む) |
| 2026年 2月8日 | 第51回衆議院議員総選挙 比例近畿ブロックと重複立候補。大阪5区では日本維新の会の梅村聡氏が93,472票で当選。 | 大阪5区・比例近畿ブロック | 自由民主党 | 落選 | 48,051票 小選挙区2位(6人中) |
杉田水脈氏の国会発言をテーマ別に見る
記事本文で扱ったテーマを、本人の国会発言まで深掘りできます。まずは代表的な発言を表示し、関連発言があるテーマだけ追加で確認できます。
国家公務員制度改革
「公務員というのが職業ではなくて身分になってしまっている」
杉田氏は、官民人材交流や内閣人事局の機能をめぐる審議で、公務員制度が人材移動を妨げない仕組みにする必要性を問題提起した。
地方自治と災害復興
「自分たちのことは自分たちできちんとする、地方の自立につながる」
東日本大震災後に地方議会が復興計画を自主的に議決した例を挙げ、住民代表である地方議会が復興計画づくりに関与する意義を述べた。
北朝鮮拉致問題
「拉致問題は、絶対に取り戻すという日本政府の強いメッセージ」
拉致被害者の長期化する状況を取り上げ、政府の強い意思表示と、国民が問題への関心を持ち続けることの重要性を述べた。
※ 内容の要点は公式一次情報をもとに整理しています。正確な文脈・全文は各リンク先の公式資料から確認できます。
杉田水脈氏をめぐる評価と論点
杉田氏をめぐっては、性的少数者に関する過去の寄稿や発言が大きな論点となりました。2018年8月、自民党は党として性的指向・性自認の多様性を受け入れる社会を目指す立場を示したうえで、杉田氏の表現について次の見解を公表しました。
問題への理解不足と関係者への配慮を欠いた表現があることも事実
出典:自由民主党「LGBTに関するわが党の政策について」(2018年8月1日)
2023年には、過去のSNS投稿をめぐり、札幌法務局と大阪法務局がそれぞれ人権侵犯を認定し、啓発などの救済措置を取ったと報じられました。大阪法務局の件について、杉田氏はすでに投稿を撤回・謝罪しているとして、それ以上のコメントを控えています。
法務局の人権侵犯事件の調査は、関係者の任意の協力によって行われる人権救済制度です。警察・検察による刑事捜査や刑事処分とは別の手続で、救済措置に強制力はありません。
動画で見る杉田水脈氏の発信
本人の公式YouTubeチャンネルでは、政策だけでなく選挙や自身の活動について長い時間を使って説明する配信も行っています。
杉田水脈氏の現在情報
2026年2月の衆院選落選後も大阪5区で政治活動を続けている。2026年春からは通信教育課程へ3年次編入し、心理学を学んでいる。
※商品リンクにはアフィリエイトリンクを含みます。
- 出生地、学歴、民間企業勤務、西宮市役所での職歴、政治活動への転身を確認
- 生年月日、出身地、学歴、衆議院当選回数、総務大臣政務官就任などを確認
- 2025年参院選時の経歴、政策、政治姿勢を確認
- 2018年の杉田氏の表現をめぐる自由民主党の公式見解を確認
- 2026年衆院選での自由民主党公認、経歴、公式サイト、公式SNSを確認
- 龍馬プロジェクト全国会会長就任を確認
- 法務局による人権侵犯事件の調査と救済措置の制度上の位置付けを確認
- 政治資金収支報告書の不記載、党処分、2024年衆院選不出馬、参院比例への再挑戦意向を確認
- 2026年の通信教育課程への3年次編入と心理学の学び直しを確認
- 西宮市役所勤務時代の問題意識、自主勉強会、西宮スーパー公務員塾での活動を確認
この記事の更新履歴
- 2026年10月2日 学歴後の最初の職歴・政界入りを経歴H2へ再配置し、後続の経歴項目を人物固有H3へ整理
- 2026年10月2日 経歴の続きと重複政策H2をH3へ整理し、高橋光男・岸本周平記事と同じ見出し階層へ統一
- 2026年10月2日 本文内の手動管理ショートコードと監査用の汎用H3を撤去し、WordPress側の自動表示と内容に即した見出し構造へ整理
- 2026年10月2日 主要見出しを「生い立ち・学歴・経歴」の3本柱へ整理し、既存本文を削除せず検索意図と読みやすさを統一
- 2026年10月2日 本文の重要な年月・当選・就任・退任などを赤文字で強調し、重要箇所の視認性を改善
- 2026年9月28日 本人の公式一次情報をテーマ別に確認できる一次情報深掘りセクションを追加・更新。
- 2026年9月6日 記事を新規作成。公職、所属、選挙区、主要役職、直近選挙、公式リンクなどの現況情報を確認



















