古屋圭司氏は、保険会社員や国会議員秘書を経て、1990年に衆議院議員へ初当選した政治家です。国会では委員長、副大臣、閣僚を経験し、自民党でも選挙、憲法、拉致問題などに関する役職を担ってきました。
長い政治経歴の途中には、郵政民営化をめぐって党公認を離れ、無所属で衆院選を戦った時期もあります。この記事では、政治家になる前の歩みから、その後の国政での活動を時系列でたどります。
- 成蹊大学卒業後は保険会社に勤務し、安倍晋太郎氏らの秘書を経て政界へ入りました。
- 1990年の初当選後、衆議院の委員長、経済産業副大臣、国家公安委員長など国会・政府・党で幅広い役職を経験しています。
- 拉致問題、国土強靱化、憲法、台湾との交流などを長く扱い、地元ではリニア中央新幹線をめぐる活動にも携わってきました。
古屋圭司の生い立ち|中学時代の米国滞在と、政治家だった祖父の記憶
古屋氏は1952年11月1日に東京都千代田区で生まれました。本人は公式プロフィールで「岐阜県恵那市出身」としています。
中学時代には米国でホームステイを経験しました。教室に星条旗が掲げられ、授業前に国への忠誠を誓う「Pledge」を唱える光景を見たといい、本人は後年、自国への忠誠心や愛国心について考える経験になったと振り返っています。
もう一つ本人が政治を志す背景として語っているのが、祖父の古屋慶隆氏です。敬老会で自分が古屋慶隆氏の孫だと話したところ、参加者から祖父を懐かしむ声が上がり、それが政治家を目指す「決定打」になったとしています。
「政治は将来に対する責任、国家も郷里も」
出典:古屋圭司公式サイト「プロフィール」(公開日記載なし)
古屋圭司の学歴|成蹊高校・成蹊大学から保険会社へ
| 区分 | 学校名 | 学部・専攻 | 現在の偏差値・難易度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 高校 | 成蹊高等学校 | ― | 68(2026年度版) | ― |
| 大学 | 成蹊大学 | 経済学部経済学科 | 52.5〜57.5(現行経済学部・2027年度参考) | 卒業 |
※偏差値・難易度は古屋氏の在学当時ではなく現在の目安です。
高校は成蹊高等学校へ進み、その後、成蹊大学経済学部経済学科で学びました。大学を卒業した1976年、大正海上火災保険へ入社します。同社は後の三井住友海上火災保険につながる会社です。
成蹊では、後に内閣総理大臣となる安倍晋三氏の1学年上でした。本人は、当時から安倍氏の存在を知っていたと後年の対談で話しています。
会社員として働いた後、政治の世界へ進む際には、この学生時代からの縁が具体的な入口の一つになりました。
古屋圭司の経歴|安倍晋太郎氏の秘書から古屋亨氏の秘書官へ
選挙への出馬を考えるようになった古屋氏は、安倍晋三氏に相談し、父・安倍晋太郎氏の秘書として働けないか尋ねたと振り返っています。
「ちょっと親父さんの秘書をやらしてくれる?」
出典:ログミーBusiness「山本一太の『大臣vs大臣』 ゲスト:古屋圭司・拉致問題担当大臣」(公開日記載なし)
1984年に安倍晋太郎外務大臣の秘書となり、同じ年に古屋亨自治大臣の秘書官を務めました。民間企業勤務から国政の現場へ移った時期です。
1990年に初当選、国会と自民党で役職を重ねる
1990年2月の第39回衆議院議員総選挙で、旧岐阜2区から自由民主党公認で初当選しました。当時は中選挙区制で、古屋氏は4議席のうち3位に入りました。
1995年には自民党青年局長と法務政務次官を務め、2000年には衆議院商工委員長、党政務調査会副会長に就きました。2001年には経済産業副大臣、翌2002年には衆議院文部科学委員長となっています。
国会活動は経済、教育、通信など複数の分野に広がりました。本人公式プロフィールでは、ICTの推進や通信インフラにも長く取り組んできたとしています。
2005年、郵政民営化への反対と無所属での選挙
長い議員歴の中で所属政党との関係が大きく動いたのが、2005年の郵政民営化をめぐる局面でした。
古屋氏は郵政民営化法案に反対。第44回衆院選では自民党公認を得ず、岐阜5区から無所属で出馬して当選しました。この選挙では88,874票を得ています。
その後、2006年に自民党へ復党しました。2009年の衆院選では岐阜5区で2位となりましたが、比例東海ブロックで復活当選し、議席を維持しています。
2012年に初入閣、国家公安・拉致・防災を担当
2012年12月の衆院選では岐阜5区で小選挙区当選。同月に発足した第2次安倍内閣で初入閣しました。
国家公安委員長、拉致問題担当、国土強靱化担当、防災担当を兼務し、国土強靱化については初代担当大臣となりました。
国家公安委員長としては治安、組織犯罪、サイバー空間の安全確保などを所管し、同時に北朝鮮による拉致問題、防災・減災という異なる分野を担当しました。
初代担当大臣として取り組んだ国土強靱化
国土強靱化では、大規模地震などへの備えだけでなく、企業や地域の競争力という視点も示しました。2013年1月の記者会見では、平時の産業競争力も含めて「しなやかな国家」「しなやかな企業」「しなやかな地域」をつくるという考えを説明しています。
「産業の強靱化は、いざ有事の際だけではなくて、平時の際にも非常にこの競争力という視点では重要になる。」
出典:内閣府「古屋内閣府特命担当大臣記者会見要旨」(2013年1月25日)
政府はその後、国土強靱化基本計画やアクションプラン、地方自治体向けの地域計画策定を進めました。古屋氏は担当大臣として、地域側が優先順位を設定して計画をつくる考え方も説明しています。
長く関わってきた北朝鮮による拉致問題
拉致問題は、古屋氏が国会議員として長期間扱ってきたテーマの一つです。自民党では拉致問題対策本部長を経験し、第2次安倍内閣では拉致問題担当大臣となりました。
担当相時代には、北朝鮮への働きかけ、情報収集や捜査、国際社会との連携、被害者家族への対応などを政府の施策として進める立場にありました。
「私も自分が最後の拉致問題担当大臣になるんだという覚悟と決意で取り組みたい」
出典:内閣府「古屋内閣府特命担当大臣記者会見要旨」(2014年5月9日)
「真の保守政治」を掲げ、憲法問題へ
本人は政治信条を「真の保守政治の再生」としています。教育、憲法、安全保障、歴史認識などを自らの政治活動の中で扱ってきました。
靖国神社への参拝も継続しており、2022年8月15日の公式Xでは、初当選以来、春秋の例大祭や8月15日に参拝してきたと発信しています。
2021年には自民党の憲法改正実現本部長となりました。就任時には、従来の「憲法改正推進本部」を「憲法改正実現本部」に改称して活動を始めたことを自身のXで報告しています。
その後、衆議院では憲法審査会会長となりました。会長就任時には、各会派が異なる意見を聞きながら議論できる場にするとの姿勢を示しています。
「公平かつ円満なる審査会運営に努めてまいりたいと思います。」
出典:衆議院「第221回国会 憲法審査会 第1号」(2026年2月20日)
台湾との議員外交と日華議員懇談会
国会議員による台湾との交流では、超党派の日華議員懇談会会長を務めてきました。2021年、台湾が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への加入を申請した際には、自身のXで参加を支持する考えを示しています。
2022年10月の台湾訪問では、台湾側の要人との交流に加え、趣味のクラリネットを演奏したことも紹介しています。政治活動とは別の人物像が見える発信です。
岐阜・東濃とリニア中央新幹線
選挙区は多治見市、土岐市、瑞浪市、恵那市、中津川市を含む岐阜5区です。本人は公式プロフィールでも、東濃地域を通るリニア中央新幹線の開通実現を地元に関わるテーマとして挙げています。
2021年には、恵那市にある旧「かんぽの宿」の活用や、リニア岐阜県駅周辺の地域整備について、県や地元側と連携していることをXで紹介しました。
MANGA、モータースポーツなど議員連盟での活動
古屋氏の活動分野には、政府の主要政策とは性格の異なる文化・産業分野もあります。MANGA議員連盟やモータースポーツ振興に関する議員連盟などで役職を担ってきました。
2019年の京都アニメーション放火事件後には、MANGA議員連盟として政府に支援を申し入れたことを公式Xで報告しています。
本人の趣味にもモータースポーツ、音楽鑑賞、クラリネット演奏が挙げられています。クラリネットでは自身のCDを制作した経歴もあります。
古屋圭司氏が重視してきた政策・政治テーマ
- 北朝鮮による拉致問題:担当大臣、自民党拉致問題対策本部長、議員連盟での活動を経験。
- 国土強靱化・防災:初代国土強靱化担当大臣として基本計画や地域計画の仕組みづくりに関与。
- 憲法:自民党憲法改正実現本部長などを経験し、国会では憲法審査会の運営に携わる。
- 台湾との交流:日華議員懇談会を通じ、台湾側との議員交流や経済・安全保障をめぐる活動を継続。
- ICT・通信:自民党通信部会長などを経験し、本人も通信インフラ整備を長年の活動テーマに挙げている。
- リニア中央新幹線:岐阜県東濃地域の沿線整備や早期開通に関する政治活動を続けている。
| 年月日 | 選挙 | 選挙区・地域 | 所属 | 結果 | 得票・順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1990年 2月18日 | 第39回衆議院議員総選挙 初当選 | 旧岐阜県 第2区 | 自由民主党 | 当選 | 86,871票 3位 |
| 1993年 7月18日 | 第40回衆議院議員総選挙 2期目 | 旧岐阜県 第2区 | 自由民主党 | 当選 | 78,019票 4位 |
| 1996年 10月20日 | 第41回衆議院議員総選挙 小選挙区比例代表並立制導入後、岐阜5区で当選 | 岐阜県 第5区 | 自由民主党 | 当選 | 1位 |
| 2000年 6月25日 | 第42回衆議院議員総選挙 4期目 | 岐阜県 第5区 | 自由民主党 | 当選 | 114,654票 1位 |
| 2003年 11月9日 | 第43回衆議院議員総選挙 5期目 | 岐阜県 第5区 | 自由民主党 | 当選 | 110,553票 1位 |
| 2005年 9月11日 | 第44回衆議院議員総選挙 郵政民営化法案への反対により自民党公認を得ず無所属で出馬 | 岐阜県 第5区 | 無所属 | 当選 | 88,874票 1位 |
| 2009年 8月30日 | 第45回衆議院議員総選挙 岐阜5区では落選し、比例東海ブロックで7期目の当選 | 岐阜県 第5区・比例東海ブロック | 自由民主党 | 比例復活当選 | 100,931票(小選挙区) 2位(小選挙区) |
| 2012年 12月16日 | 第46回衆議院議員総選挙 8期目 | 岐阜県 第5区 | 自由民主党 | 当選 | 98,718票 1位 |
| 2014年 12月14日 | 第47回衆議院議員総選挙 9期目 | 岐阜県 第5区 | 自由民主党 | 当選 | 90,116票 1位 |
| 2017年 10月22日 | 第48回衆議院議員総選挙 10期目 | 岐阜県 第5区 | 自由民主党 | 当選 | 92,113票 1位 |
| 2021年 10月31日 | 第49回衆議院議員総選挙 11期目 | 岐阜県 第5区 | 自由民主党 | 当選 | 82,140票 1位 |
| 2024年 10月27日 | 第50回衆議院議員総選挙 12期目 | 岐阜県 第5区 | 自由民主党 | 当選 | 73,679票 1位 |
| 2026年 2月8日 | 第51回衆議院議員総選挙 13期目 | 岐阜県 第5区 | 自由民主党 | 当選 | 83,214票 1位 |
古屋圭司氏の国会発言をテーマ別に見る
記事本文で扱ったテーマを、本人の国会発言まで深掘りできます。まずは代表的な発言を表示し、関連発言があるテーマだけ追加で確認できます。
国土強靱化
「まず人の命は絶対守るということが一点。」
国土強靱化について、人命保護と重要機能の致命的損傷回避を基本とし、ハード面だけでなく防災教育、人材育成、地域コミュニティ、官民連携などを含む総合的な取組が必要との考えを示した。
北朝鮮による拉致問題
「拉致された被害者は全員取り戻す」
政府認定の有無にかかわらず拉致被害者の帰国を求め、拉致の疑いを払拭できない事案についても捜査を進める政府方針を説明した。
憲法
「憲法改正は、この審査会の場所でしか議論できません。」
憲法審査会を、各会派が賛否を含む論点を国民に示し、熟議を行う国会の場として位置付け、議論への参加を各党に求めた。
台湾との経済関係
「台湾は御承知のとおり今年の初めにWTOに加盟をいたしました。」
経済産業副大臣として、台湾のWTO上の位置付けを踏まえ、FTAを含む通商関係について答弁した。
リニア中央新幹線
「一極集中の是正という観点からも絶対不可欠だと思います」
リニア線の建設を高速交通ネットワークと多極分散型の国土形成に関わる政策課題として重視する考えを示した。
※ 内容の要点は公式一次情報をもとに整理しています。正確な文脈・全文は各リンク先の公式資料から確認できます。
拉致問題について語った動画
拉致問題担当大臣時代には、自民党の公式番組で問題の経緯や政府の取り組みについてまとまった時間を使って説明しています。
古屋圭司氏の現在情報
2026年2月の第51回衆議院議員総選挙後、同月に衆議院憲法審査会会長へ就任し、2026年9月17日時点でも会長を務めている。
※商品リンクにはアフィリエイトリンクを含みます。
- 出生、学歴、前職、秘書歴、政府・党・国会役職、当選回数、選挙区を確認
- 恵那市出身の表記、中学時代の米国経験、祖父に関する回想、政治信条、趣味、学歴・職歴・政歴を確認
- 岐阜5区、当選回数、主要経歴、本人公式X・YouTubeを確認
- 2026年9月17日現在の憲法審査会会長を確認
- 2026年2月20日の憲法審査会会長就任と就任挨拶を確認
- 国家公安委員長、拉致問題、国土強靱化、防災担当への就任と所管政策を確認
- 国土強靱化の政策思想、拉致問題対策本部の施策を確認
- 拉致問題担当大臣としての発言と姿勢を確認
- 2026年衆院選での岐阜5区・自由民主党からの立候補を確認
- 成蹊時代の安倍晋三氏との関係、安倍晋太郎氏の秘書になる経緯を確認
この記事の更新履歴
- 2026年10月2日 H2過多を整理し、主要章はH2、経歴イベント・政策細目はH3へ統一。本文内容は削除せず維持
- 2026年10月2日 経歴の続きと重複政策H2をH3へ整理し、高橋光男・岸本周平記事と同じ見出し階層へ統一
- 2026年10月2日 本文内の手動管理ショートコードと監査用の汎用H3を撤去し、WordPress側の自動表示と内容に即した見出し構造へ整理
- 2026年10月2日 生い立ち・学歴・経歴の本文に人物固有のH3小見出しを追加し、長文の視認性と検索意図の整理を改善
- 2026年10月2日 主要見出しを「生い立ち・学歴・経歴」の3本柱へ整理し、既存本文を維持したまま検索意図を明確化
- 2026年10月2日 本文の重要な年月・当選・就任・退任などを赤文字で強調し、重要箇所の視認性を改善
- 2026年9月24日 記事を新規作成。第51回衆議院議員総選挙後の公職、所属、選挙区、当選回数、憲法審査会会長などの現況情報を確認
- 2026年9月24日 本人の公式一次情報をテーマ別に確認できる一次情報深掘りセクションを追加・更新。




















