泉房穂氏は、NHKなどテレビ制作の現場、弁護士、衆議院議員、明石市長と立場を変えながら政治に関わってきた人物です。
その歩みは、兵庫県明石市の漁師町で過ごした少年時代から始まります。東京大学への進学、石井紘基氏との出会い、弁護士としての活動を経て、国政、地方行政、そして再び国政へと進んできました。
- 明石の漁師町で育ち、東京大学卒業後はテレビ制作の世界へ進んだ。
- 石井紘基氏の選挙支援と弁護士活動を経て、国政と地方行政の両方を経験した。
- 明石市長を12年間務めた後、2025年に参議院議員として国政へ戻った。
泉房穂の生い立ち|明石市二見の漁師町で育った少年時代
泉房穂氏は1963年8月19日、兵庫県明石市で生まれました。育った二見は瀬戸内海に面する地域で、父親は漁師。泉氏はその長男として成長しました。
4歳下の弟には障害がありました。弟が地元の小学校へ通おうとした際には、家族が行政と交渉し、送り迎えを家族が担うなどの条件付きで地域の学校への入学が認められたと、泉氏自身が後年振り返っています。
家族の身近に福祉の問題があった少年時代は、泉氏が自身の原点として繰り返し語っている時期です。
小学校は二見小学校、中学校は二見中学校、高校は兵庫県立明石西高等学校へ進学しました。野球、サッカー、柔道、ラグビーなどに取り組み、生徒会活動にも参加しています。
泉房穂の学歴|明石西高校から東京大学へ進学
| 区分 | 学校名 | 学部・専攻 | 現在の偏差値・難易度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 明石市立二見小学校 | ― | ― | 兵庫県明石市 |
| 中学校 | 明石市立二見中学校 | ― | ― | ― |
| 高校 | 兵庫県立明石西高等学校 | ― | 52(2026年度版) | ― |
| 大学 | 東京大学 | 教育学部 | 67.5〜72.5(大学全体・2027年度参考) | 入学科類を特定せず大学全体レンジ |
※偏差値・難易度は泉氏の在学当時ではなく現在の目安です。
高校3年生の5月、生徒会長を終えたころに東京大学受験を決意しました。本人のプロフィールでは、仕送りを受けず、授業料免除、奨学金、アルバイトで学生生活を送ったと紹介されています。
大学では当初、経済分野を学んでいましたが、その後は教育学部へ進みました。駒場寮では寮長も務めています。
教育学部に転部して教育哲学を学んだんです。
出典:週プレNEWS「政治家引退を表明! 兵庫県明石市の名物市長・泉 房穂の『これまで』と『これから』」(2023年2月24日)
1987年3月に東京大学教育学部を卒業。同年、日本放送協会(NHK)へ入局しました。
テレビ制作から石井紘基氏の選挙支援へ
NHKではディレクターとして番組制作に携わりましたが、1988年に退局。その後は民放の制作現場へ移り、「朝まで生テレビ!」などにも携わりました。
20代のころ、後に衆議院議員となる石井紘基氏の著書『つながればパワー』を読み、本人に手紙を送ります。1990年の衆議院議員総選挙では、石井氏の選挙を支援しました。
テレビ制作の仕事から石井氏の選挙へ飛び込んだことが、その後の職業選択を大きく変えました。
石井さんに出会っていなければ、私は弁護士にもなっていないし、国会議員にも明石市長にもなれていません。
出典:集英社オンライン「あの人に出会わなければ私は弁護士にも議員にも市長にもなれていない」(2024年9月18日)
石井氏の勧めもあり司法試験へ挑戦し、1997年に弁護士登録。2000年には地元明石へ戻り、自らの法律事務所を開きました。地域の市民運動にも弁護士として関わっています。
泉房穂の経歴|弁護士から衆議院議員へ
2003年、第43回衆議院議員総選挙に民主党から立候補しました。兵庫2区では80,061票を得たものの赤羽一嘉氏に及ばず、重複立候補していた比例近畿ブロックで復活当選します。
40歳で初めて国会議員となり、衆議院では犯罪被害者の支援などに取り組みました。本人の活動記録では、2004年に成立した犯罪被害者等基本法などの議員立法に携わったとしています。
2005年の第44回衆議院議員総選挙では兵庫2区から再び立候補し、83,380票を獲得しましたが落選。比例復活もなく、国会を離れました。
その後は明石で弁護士業務を再開し、2007年には社会福祉士の資格も取得しています。
69票差で始まった明石市長12年
国政選挙での落選から約6年後の2011年、活動の舞台を故郷の明石市へ移します。4月24日の明石市長選挙に無所属で立候補しました。
泉氏は54,062票、対立候補は53,993票。わずか69票差で明石市長へ初当選しました。
2015年の市長選では51,000票を得て再選。市長として子ども、障害者、犯罪被害者などを対象とした施策を広げていきました。
子育てだけではない「人」に予算を向けた明石市政
子育て支援「5つの無料化」
明石市政で特に知られたのが、所得制限を設けない子育て支援です。高校生までの医療費、中学校給食費、第2子以降の保育料、対象となる公共施設の入場料、0歳児家庭へのおむつ定期便という「5つの無料化」を実施しました。
おむつ定期便は用品を届けるだけでなく、研修を受けた配達員が家庭を訪問し、育児の悩みを聞く見守りの仕組みも組み合わせています。
児童相談所を市で設置
2019年には市独自の児童相談所「明石こどもセンター」を開設しました。虐待相談や里親支援などを市が担い、子どもの相談を地域の行政サービスとつなぐ体制を整えています。
障害者支援とインクルーシブなまちづくり
市長在任中には、手話言語・障害者コミュニケーション条例、障害者への合理的配慮を促す条例、インクルーシブ条例なども整備されました。
旧優生保護法による被害者を支援する条例も制定され、子育て世帯だけに対象を限定しない施策が続きました。
犯罪被害者や離婚後の子どもへの支援
弁護士・衆議院議員時代から取り組んできた犯罪被害者支援も市政へ持ち込まれました。明石市では犯罪被害者等の支援条例を整備し、相談や生活面の支援を進めています。
離婚後の養育費をめぐっては、取り決めを支援するだけでなく、不払いが起きた場合の立替えなどへ制度を広げました。
暴言問題による辞職と出直し選挙
2019年1月、市道拡幅に伴う用地買収をめぐり、担当職員に対して2017年に行った暴言の録音が報じられました。泉氏は謝罪し、同年2月2日付で明石市長を辞職しました。
3月17日に行われた出直し市長選挙へ再び立候補し、80,795票を獲得して当選。辞職から約1カ月半で市長職へ戻ることになりました。
暴言しないのは当然のことであり、職員と一緒に明石の町づくりをしっかりやっていきたい
出典:日テレNEWS NNN「暴言で辞職 前市長の泉氏が再選 明石市」(2019年3月18日)
出直し選挙で得た任期は辞職前の任期を引き継ぐため、同年4月21日には改めて市長選が実施されました。この選挙は無投票となり、市長職を続けています。
2022年の暴言と市長退任
2022年10月には、市内小学校の式典会場で地域団体役員や市議会議員らに暴言を吐いたことを本人が市議会で認めました。
明石市議会は10月12日、泉氏に対する問責決議を賛成多数で可決。泉氏は同日の答弁で、任期満了をもって政治家を引退する意向を表明しました。
2023年4月、3期12年務めた明石市長を退任しました。
明石で出来たことを全国に広げていく活動を頑張っていきたいと考えています。
出典:明石市「広報あかし 2023年4月15日号」(2023年4月15日)
市長時代の発言をめぐっては、その後も刑事手続が続きました。2025年9月19日、神戸地方検察庁は、NHK党の立花孝志氏による告発を受けて書類送検されていた件について、嫌疑不十分で不起訴としました。
引退表明から2年後、参議院選へ
市長退任後は全国での講演、執筆、テレビやラジオへの出演を続けました。2024年4月から2026年6月までは芸能事務所ホリプロにも所属しています。
そして2025年3月24日、夏の参議院議員通常選挙へ兵庫県選挙区から無所属で立候補すると表明しました。2022年に表明した「政治家引退」から、再び選挙へ向かうことになります。
選挙では兵庫県内各地を回り、生活者の負担軽減、子育て・教育、高齢者・障害者福祉などを掲げました。
7月20日の投開票では822,407票を獲得し、兵庫県選挙区の13候補中1位で当選。2005年の衆院選落選以来、約20年ぶりに国会議員へ戻りました。
国民の生活を支える政治をつくり上げることこそが私の責任。
出典:サンテレビNEWS「第27回参議院選 兵庫選挙区は無所属の新人1人 現職2人が当選」(2025年7月21日)
国政で取り組む生活負担、子ども、司法の課題
生活者が使えるお金を増やす
2025年参院選では、税や社会保険料などの負担を軽くし、「国民が使えるお金を増やす」ことを政策の柱に据えました。共同会派へ参加した後も、自身は恒久的な減税を求める立場を示しています。
子ども・子育て政策を国会へ
参議院では「こども・子育て・若者活躍に関する特別委員会」に所属。児童虐待、里親、子どもの貧困、養育費など、明石市政でも扱ってきた分野を国会で取り上げています。
成年後見制度で「本人支援」を重視
弁護士として長く携わってきた成年後見制度も国会で取り上げています。2000年に明石で法律事務所を開設したころから後見人を務め、市長在任中も複数人の後見を続けた経験があります。
再審制度とえん罪被害者の救済
法務委員会では再審制度の見直しを継続的に取り上げています。2026年7月17日の参議院本会議では、政府提出の刑事訴訟法改正案に反対する立場から討論しました。
えん罪の被害者救済は、与野党対決のテーマではない。
出典:いずみふさほWEB「7月17日 参議院本会議にて再審法改正案について反対の立場から訴え」(2026年7月18日)
2026年7月に始めた新たな政治活動については、本人が公式YouTubeで立ち上げの経緯や今後の方針を説明しています。
泉房穂氏の国会発言をテーマ別に見る
記事本文で扱ったテーマを、本人の国会発言まで深掘りできます。まずは代表的な発言を表示し、関連発言があるテーマだけ追加で確認できます。
子ども・子育て支援
「所得制限掛けず全ての子供たちを応援する施策を」
子ども政策では、困窮世帯への重点支援に加えて、所得制限を設けず全ての子どもを対象に継続的なサービスを提供する考えを示した。
成年後見制度
「成年後見制度については飛躍的な質量ともの充実化が必要である」
成年後見制度について、利用者本人の立場を重視しながら制度の質と利用の広がりをともに高める必要性を訴えた。
養育費と子どもの生活保障
「きょうのテーマは養育費の確保についてであります。」
離婚後の子どもが生活や進学で不利益を受けないよう、養育費の確保を国政上の重要課題として取り上げた。
※ 内容の要点は公式一次情報をもとに整理しています。正確な文脈・全文は各リンク先の公式資料から確認できます。
泉房穂氏の現在情報
2026年9月に参議院会派を退会し、現在は無所属で活動しています。政治団体「ひろゆき&いずみ新党(仮)」の共同代表として、2027年統一地方選に向けた首長候補の公募・擁立準備も進めています。
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| 年月日 | 選挙 | 選挙区・地域 | 所属 | 結果 | 得票・順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2003年 11月9日 | 第43回衆議院議員総選挙 兵庫2区では赤羽一嘉氏に次ぐ2位。重複立候補していた比例近畿ブロックで当選 | 兵庫2区/比例近畿ブロック | 民主党 | 比例復活当選 | 80,061票 2位 |
| 2005年 9月11日 | 第44回衆議院議員総選挙 比例近畿ブロックにも重複立候補したが当選せず | 兵庫2区/比例近畿ブロック | 民主党 | 落選 | 83,380票 2位 |
| 2011年 4月24日 | 明石市長選挙 次点候補53,993票との差は69票 | 兵庫県 明石市 | 無所属 | 当選 | 54,062票 1位 |
| 2015年 4月26日 | 明石市長選挙 再選 | 兵庫県 明石市 | 無所属 | 当選 | 51,000票 1位 |
| 2019年 3月17日 | 明石市長選挙 2019年2月の辞職に伴う出直し選挙 | 兵庫県 明石市 | 無所属 | 当選 | 80,795票 1位 |
| 2019年 4月21日 | 明石市長選挙 無投票当選 | 兵庫県 明石市 | 無所属 | 当選 | 1位 |
| 2025年 7月20日 | 第27回参議院議員通常選挙 13候補中1位 | 兵庫県 選挙区 | 無所属 | 当選 | 822,407票 1位 |
- 生年月日、学歴、職歴、衆議院議員・明石市長・参議院議員の経歴、選挙区、会派、委員会を確認
- 出生地、学校、学生時代、前職、資格、明石市長歴、参院選得票を確認
- 子育て支援、児童相談所など明石市長在任中の主要政策を確認
- 2022年10月の暴言、本人答弁、政治家引退表明、問責決議を確認
- 明石市長12年間の市政と退任時の本人発言を確認
- 2026年7月の「ひろゆき&いずみ新党(仮)」設立と統一地方選へ向けた活動を確認
- 2011年、2015年、2019年3月の明石市長選挙結果と2019年4月の無投票当選を確認
- 2025年参議院議員通常選挙の兵庫県選挙区で822,407票を得て当選したことを確認
- 少年時代、東京大学での学び、テレビ制作、弁護士、市長政策に関する本人発言を確認
- 2003年・2005年衆議院議員総選挙を含む実出馬履歴の確認に使用
この記事の更新履歴
- 2026年10月4日 本人公式サイト・参議院情報を再確認。9月の会派退会を反映し、現在情報を更新
- 2026年10月2日 学歴後の最初の職歴・政界入りを経歴H2へ再配置し、後続の経歴項目を人物固有H3へ整理
- 2026年10月2日 経歴の続きと重複政策H2をH3へ整理し、高橋光男・岸本周平記事と同じ見出し階層へ統一
- 2026年10月2日 本文内の手動管理ショートコードと監査用の汎用H3を撤去し、WordPress側の自動表示と内容に即した見出し構造へ整理
- 2026年10月2日 主要見出しを「生い立ち・学歴・経歴」の3本柱へ統一し、既存本文を維持したまま検索意図と読みやすさを整理
- 2026年10月2日 本文の重要な年月・当選・就任・退任などを赤文字で強調し、重要箇所の視認性を改善
- 2026年9月24日 本人の公式一次情報をテーマ別に確認できる一次情報深掘りセクションを追加・更新。
- 2026年8月25日 記事を新規作成。参議院での所属・選挙区・任期などの現況情報を確認
- 2026年8月25日 現況情報を再確認。現在情報スナップショットを登録
- 2026年8月20日 記事を新規作成。現況情報を確認














