高島崚輔氏は、兵庫県芦屋市の第23代市長です。26歳2か月で市長選に初当選したことで広く知られましたが、市政へ進むまでには、教育支援のNPO運営や高校時代から続く芦屋での市民活動がありました。
大阪・箕面で育った少年時代から、灘中・高、東京大学、ハーバード大学を経て、芦屋市役所のインターンへ。高島氏が芦屋との接点を深めていった過程をたどります。
- 身近な自治体の変化や生徒会活動を通じ、若い時期から地域の意思決定に関心を向けました。
- 大学では環境工学と都市を学ぶ一方、教育NPOを運営し、国内外の若者の学びを支えました。
- 高校時代から縁のあった芦屋で市役所インターンを経験し、初めて目指した公職が市長でした。
高島崚輔の生い立ち|大阪・箕面で育ち、小学生で目にした「市政の変化」
高島崚輔氏は1997年2月4日、大阪府箕面市で生まれました。地元の箕面市立豊川南小学校へ通い、幼いころはサッカーに熱中。2002年の日韓ワールドカップの時期にはデータブックを繰り返し読み、試合結果を自分で記録していたと振り返っています。
家庭では、物事を家族会議で決めることも多かったといいます。9歳下の弟の名前を決めるときにも候補を持ち寄り、議事録を残したというエピソードを本人が明かしています。
政治に関わる原体験として本人が挙げているのが、小学6年生のときに地元・箕面市で30代の市長が誕生したことです。子どもの目にも、まちの空気が変わったように感じられたといいます。
市長が変わるだけでこんなに社会の雰囲気が変わるんだ
出典:HugKum「全国が大注目!26歳、史上最年少で芦屋市長になった髙島崚輔さんの素顔に直撃」(2023年9月20日)
高島崚輔の学歴|灘中・高で生徒会長に 高校時代に始まった芦屋との関係
| 区分 | 学校名 | 学部・専攻 | 現在の偏差値・難易度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 箕面市立豊川南小学校 | ― | ― | 大阪府箕面市 |
| 中学校 | 灘中学校 | ― | ― | 中高一貫 |
| 高校 | 灘高等学校 | ― | 79(2026年度版) | ― |
| 大学 | 東京大学 | 在籍 | 在籍のみ・最終学歴ではない | その後ハーバード大学へ |
| 大学 | ハーバード大学 | 環境工学/環境科学・公共政策 | 日本式の偏差値なし | 卒業 |
※海外大学は日本式偏差値で比較していません。東京大学は在籍歴として扱い、最終学歴とは分けています。
中学受験を経て灘中学校へ進み、灘高等学校まで6年間を過ごしました。中高ではラグビーに取り組み、高校では生徒会長も務めています。
この生徒会活動が、芦屋との最初期の接点になりました。総合公園でスポーツイベントを企画したほか、高校3年だった2014年には芦屋市のサマーカーニバルへ屋台を出店しています。
高校の生徒会活動を通じて芦屋の市民活動へ入り、市民と一緒に企画を動かした経験について、後に本人は次のように記しています。
これこそが、私が市民中心のまちづくりに興味を抱き、活動を始めた原点です。
出典:高島りょうすけ公式サイト「芦屋市長 高島りょうすけ|あなたと創る芦屋の未来」(公開日記載なし)
東京大学からハーバード大学へ 環境工学と都市を学ぶ
2015年、高島氏は東京大学と米ハーバード大学に入学しました。日本で大学生活を始めた後、同年に渡米し、ハーバード大学で環境工学を専攻し、環境科学と公共政策を副専攻しました。
在学中は休学期間も利用して世界各地の都市を訪ね、都市づくりを学びました。2017年には外務省と経済産業省でインターンシップを経験し、芦屋市を対象に自然エネルギーを考える大学のプロジェクトにも取り組んでいます。
2025年、母校をめぐる米国政府の措置について発信した際には、長く在籍した大学生活を「学び合い」という言葉で振り返りました。
ハーバードが学び合いの場だった
出典:スポニチアネックス「28歳芦屋市長 母校米ハーバード大、留学生受け入れ禁止に『軽くパニック』」(2025年5月23日)
19歳で教育NPOの理事長に 海外進学を支える側へ
大学在学中の2016年6月、19歳でNPO法人グローバルな学びのコミュニティ・留学フェローシップの理事長に就任しました。海外大学への進学や進路選択を支援し、文部科学省や民間財団、自治体、学校などとの協働にも携わりました。
留学支援のサマーキャンプでは、単に海外大学の受験方法を教えるのではなく、参加する高校生が自分自身を深く考えることを重視していました。
自分に徹底的に向き合ってもらうこと
出典:「みらいぶ」高校生サイト「留学フェローシップのサマーキャンプ 参加者インタビュー」(公開日記載なし)
2020年にはライフイズテック株式会社で、経済産業省「未来の教室」実証事業やAI・データサイエンス教材の開発に従事。2022年5月にハーバード大学を卒業した後は、公文教育研究会の学習者アドバイザーとして小中学生の学びにも関わりました。
芦屋市役所で3か月 インターンが市政への進路を決める
高校卒業後も、芦屋との関係は途切れませんでした。2018年には芦屋川ロータリークラブの「芦屋エコフォーラム」で基調講演を行い、大学で学んでいた環境分野から地域との接点を持っています。
大きく進路が変わったのが2019年です。10月から12月まで芦屋市役所企画部政策推進課でインターンシップを経験しました。
本人は、市役所で3か月間働きながら芦屋市の仕組みを学び、この経験を通じて「芦屋市政を志しました」と説明しています。その後も奥池を拠点に環境学の研究を行うなど、大学で学んだテーマと芦屋での活動を重ねました。
2022年には、芦屋を舞台に自然エネルギーを考えるハーバード大学のゼミプロジェクトにも取り組みました。卒業後も市民向けの環境イベントなどに関わり、翌年の市長選へ向かいます。
高島崚輔の経歴|2023年の芦屋市長選 26歳2か月で初当選
2022年12月6日、高島氏は翌年の芦屋市長選への立候補を正式に表明しました。無所属で出馬し、子どもの医療費、教育、JR芦屋駅南地区再開発の見直しなどを公約に掲げました。
世界一住み続けやすい国際文化住宅都市をつくる
出典:神戸新聞NEXT「芦屋市長選 高島崚輔氏が立候補を正式表明」(2022年12月6日)
投開票は2023年4月23日。高島氏は19,779票を獲得し、現職を含む4候補の中で1位となりました。初めて立候補した選挙で芦屋市長に初当選し、当選時の26歳2か月は全国の市長として史上最年少の記録でした。
結果が判明した夜には、自身のXで、結果を「期待の表れ」と受け止める言葉を投稿しています。
同年5月1日、第23代芦屋市長に就任しました。それまで国会議員や地方議員を経験したことはなく、NPOや市民活動から直接、首長へ進んだ形です。
| 年月日 | 選挙 | 選挙区・地域 | 所属 | 結果 | 得票・順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年 4月23日 | 芦屋市長選挙 新人。4人の候補者中、最多得票で初当選。当選時26歳2か月で、全国の市長として史上最年少記録を更新。 | 芦屋市 | 無所属 | 当選 | 19,779票 1位 |
高島崚輔の政策・政治姿勢|市政の軸に置いた「対話」
市長就任後、高島氏が行政運営の軸として繰り返し掲げているのが「対話を中心としたまちづくり」です。市民と市長が直接話す対話集会を設け、一方的な要望受付ではなく、参加者同士が課題を持ち寄って考える場と位置付けています。
2026年度施政方針では、市役所が意思決定の結果だけを知らせるのではなく、検討の途中を伝える「過程の発信」も掲げました。対話と情報公開を、市政運営の方法として組み合わせています。
私が守りたい民主主義とは、社会をみんなで良くする営みのことです。
出典:芦屋市「令和8年度施政方針」(2026年2月18日)
制度や書類のような細部についても、外部からの問題提起を受けた後に行政側がどう動いたかを自身の発信で説明することがあります。婚姻届の記入例をめぐる全国調査への対応も、その一例でした。
教育政策 「ちょうどの学び」と教員の探究
教育分野では、一人ひとりが自分に合った学び方を見つける「ちょうどの学び」を掲げています。単に習熟度別の教材を与えるのではなく、自分で学び方を選び、生涯にわたって学び続ける力を育てるという考え方です。
2026年度には、市立校の小学5年生から中学3年生までを対象とする弁護士によるいじめ予防授業を継続。校内サポートルームの環境整備やPEACEサポーター派遣など、学校に通いづらさを抱える子どもの居場所づくりも進めています。
教員側では、探究的な学びを研究する「ONE STEPpers」に市内約300人の教員のうち60人超が参加。子どもの学びだけでなく、授業をつくる教員自身が研究する仕組みを設けています。
2025年には文部科学省中央教育審議会の専門委員となり、教育課程企画特別部会で次期学習指導要領をめぐる議論に参加しました。2026年には外国語ワーキンググループの委員にも名を連ねています。
学校の中で多様な子どもがともに学ぶ環境についても発信しており、2026年には芦屋市の教育イベントを通じてインクルーシブ教育を考える機会を案内しました。
子育てと住まい 選挙公約と実際の制度
2023年の市長選で掲げた子育て政策の一つが「18歳までの医療費無償化(所得制限なし)」でした。就任後の2024年7月には、芦屋市の医療費助成対象が高校生相当まで拡大されています。
2026年8月時点の制度は、高校生相当まで助成対象ですが、公約どおり全員の外来医療費が完全無償になったわけではありません。高校生相当には1医療機関・1薬局ごとに1日上限800円などの自己負担があり、1歳~中学3年生でも所得区分によって同様の負担があります。入院の自己負担はありません。
住まいでは、2025年度に「いい家あった!プロジェクト」を開始しました。新婚・子育て世帯の市内居住と、既存住宅ストックの活用を組み合わせた制度で、2026年度も住宅取得や賃貸への支援を続けています。
2026年度の制度では、一定の条件を満たす住宅取得に最大100万円、若い新婚世帯の賃貸には最大60万円などの上限が設定されています。住宅支援を新築促進だけでなく、空き家や既存住宅の流通と結び付けているのが制度設計の特徴です。
JR芦屋駅南地区 就任後に再開発計画を見直す
JR芦屋駅南地区の再開発は、高島市政で引き継いだ大規模事業の一つです。市長選では既存計画の見直しを掲げ、就任後、市民との対話や事業の検証を経て計画変更が進められました。
市は2023年12月に事業計画を変更し、2024年2月には見直し内容を公表。その後は特定建築者の決定などを経て事業を前へ進めています。
2026年度は再開発ビルやペデストリアンデッキ、地下駐輪場などの本格工事へ進む計画です。ビル3階の公益施設については、図書館大原分室とあしや市民活動センターの統合・再編を基本に、「あしやエキラボ」など市民参加の場を設けて検討しています。
水道・下水道と行財政 長く維持できる仕組みを考える
市長として扱うテーマは、教育や子育てだけではありません。2026年度施政方針では、公営企業と行財政改革を独立した柱に置き、水道・下水道など生活基盤の老朽化と人口減少に伴う経営環境の変化を取り上げています。
水道では老朽管の更新に加え、人工衛星画像を利用した漏水調査の結果を使って漏水箇所を絞り込む取り組みを実施。下水道でも管路の点検・改築を進め、2026年度には水道・下水道それぞれのビジョンと経営戦略を改訂する方針です。
行財政をめぐる発信は、市内部の事業見直しだけにとどまりません。国が決める給付制度を自治体が実務面で担う構造についても、国と基礎自治体の役割分担という観点から問題提起しています。
高島崚輔氏の公式発言をテーマ別に見る
記事本文で扱ったテーマを、本人の公式発言まで深掘りできます。まずは代表的な発言を表示し、関連発言があるテーマだけ追加で確認できます。
子育て・教育と若い世代の定着
「学校・家庭・地域での「子育て・教育」を応援し」
20代の流出と子育て世代の流入傾向を踏まえ、教育環境と子育て支援を強化し、選ばれる芦屋を目指す方針を示した。
学びの質と教育の持続可能性
「教師の努力と熱意への過度な依存をしない」
安心して学べる環境と学びの質の向上を進める一方、教員個人の負担に依存しない持続可能な教育体制を重視した。
福祉と地域の支え合い
「だれもが暮らしやすい「やさしいまち」」
高齢化や単身世帯増加を背景に、地域福祉・障害福祉・高齢福祉を一体的に進め、持続可能な支援体制を整える方針を示した。
※ 内容の要点は公式一次情報をもとに整理しています。正確な文脈・全文は各リンク先の公式資料から確認できます。
高島崚輔氏の考え方を動画で見る
本人の話し方や、対話・民主主義・平和についての考えを直接確認できる公式動画です。2025年の平和首長会議への参加を踏まえ、高島氏自身が英語で考えを述べています。
高島崚輔氏の現在情報
対話を市政運営の軸に置き、教育・子育て、福祉・防災、都市づくり、公営企業、行財政改革を主要分野として市政を運営している。国の中央教育審議会では、次期学習指導要領をめぐる議論にも参加している。
- 氏名、生年月日、最終学歴、市長就任日、NPO・市役所インターン・公文学習者アドバイザー等の略歴を確認
- 灘中・高、東京大学・ハーバード大学、NPO、外務省・経済産業省インターン、芦屋との関係、市役所インターン、公式SNSを確認
- 対話、教育、福祉・防災、都市整備、公営企業、行財政改革に関する2026年度方針を確認
- 対話集会の目的、運営方針、2026年度も継続していることを確認
- 高校生相当までの助成対象、一部負担金、2024年7月の制度拡充を確認
- 新婚・子育て世帯の対象条件、住宅取得・賃貸支援、2026年度の補助上限を確認
- 事業計画変更、見直し、再開発の進行状況、あしやエキラボを確認
- 2026年8月時点の教育課程企画特別部会委員であることを確認
- 2026年4月時点の外国語ワーキンググループ委員であることを確認
- 候補者、届出党派、得票数、選挙結果を確認
- 2022年12月の立候補表明、無所属での出馬、公約、本人発言を確認
- 大阪府箕面市での生い立ち、幼少期、市政へ関心を持った原点、芦屋との関係、教育観を確認
この記事の更新履歴
- 2026年10月2日 既存本文の政策・政治姿勢セクションを独立H2へ整理し、人物の重点テーマを把握しやすく改善
- 2026年10月2日 重複していた政策・政治姿勢H2を1本へ整理し、後続テーマをH3へ統合
- 2026年10月2日 経歴の続きと重複政策H2をH3へ整理し、高橋光男・岸本周平記事と同じ見出し階層へ統一
- 2026年10月2日 本文内の手動管理ショートコードと監査用の汎用H3を撤去し、WordPress側の自動表示と内容に即した見出し構造へ整理
- 2026年10月2日 生い立ち・学歴・経歴の本文に人物固有のH3小見出しを追加し、長文の視認性と検索意図の整理を改善
- 2026年10月2日 主要見出しを「生い立ち・学歴・経歴」の3本柱へ整理し、既存本文を維持したまま検索意図を明確化
- 2026年10月2日 本文の経歴上重要な年月日を赤文字で補強し、重要箇所の視認性を改善
- 2026年9月28日 自治体公式の知事・市長発言、施政方針等を一次情報としてテーマ別に確認し、一次情報深掘りセクションを追加・更新。
- 2026年9月12日 記事を新規作成。公職、任期、中央教育審議会での役職、主要政策、公式リンク等の現況情報を確認




















