遠山清彦氏の経歴には、英国での平和学研究、大学での教育、参議院から衆議院への転身、外交や制度改正への関与、そして議員辞職後の司法手続という異なる時期があります。
研究者として出発した人物が、どのように国政へ入り、九州・沖縄を活動基盤の一つとしながら約20年間の政治経歴を歩んだのか。確認できる記録を時系列でたどります。
- 研究・教育の経験を持って国政へ進んだ政治家です。
- 参院から衆院へ転じ、九州・沖縄と国際分野の双方で活動しました。
- 政治経歴の終盤には議員辞職と、その後の刑事裁判という局面がありました。
遠山清彦の生い立ち|千葉県に生まれ、大学進学後に平和学へ関心を広げる
遠山清彦氏は1969年6月5日、千葉県に生まれました。公開されている公的プロフィールでは幼少期の詳細は多くありませんが、大学進学後に法学を学び、その後は英国で平和学を専門的に研究しています。
遠山清彦の学歴|創価大学法学部から英国ブラッドフォード大学大学院へ
遠山氏は創価大学法学部を卒業後、英国へ渡ってブラッドフォード大学大学院で平和学を学びました。国内で法学、海外で平和・紛争研究へ進んだ流れが学歴の特徴です。
創価大学法学部の現在のボーダー偏差値は37.5〜40.0です。ブラッドフォード大学大学院は英国の大学院で、日本の偏差値制度とは仕組みが異なるため数値換算しません。
| 区分 | 学校名 | 学部・専攻 | 現在の偏差値・難易度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 大学 | 創価大学 | 法学部 | 37.5〜40.0(2027年度) | 1993年3月卒業 |
| 大学院 | ブラッドフォード大学大学院 | 平和学博士課程 | 日本式の偏差値なし | 1998年Ph.D.取得 |
※創価大学の偏差値は本人の在学当時ではなく、現在の入試難易度の目安です。英国大学院は日本式偏差値で単純比較していません。
1993年3月に創価大学法学部を卒業した後、英国で平和学を学びました。ブラッドフォード大学は平和・紛争研究で知られる大学で、遠山氏は1998年にPh.D.(平和学博士)を取得しています。
英国滞在中の1995年9月から1998年6月までは、リーズメトロポリタン大学で非常勤講師を務めました。政治の世界に入る前から、研究だけではなく学生を教える仕事にも携わっています。
平和学という専門分野は、その後の議員時代にも肩書として掲げられました。ただし、個々の政策判断を学生時代の研究経験だけで説明するのではなく、国会での発言や実際に担当した政策を分けて見る必要があります。
遠山清彦の経歴|宮崎国際大学の教壇から、2001年に国政へ
帰国後の1999年2月、宮崎国際大学の専任講師となり、政治学と国際関係論を担当しました。大学で教えた期間は2001年3月までです。
その数カ月後、2001年7月の第19回参議院議員通常選挙に公明党から比例代表で立候補し、初当選しました。研究・教育の仕事から国会へ活動の場が移ります。
参院では沖縄及び北方問題に関する特別委員会に継続して所属したほか、2003年から厚生労働委員会理事を務めました。党では青年局長も経験しています。
青年局長時代には携帯電話番号ポータビリティー制度の導入を求める活動に関わりました。公明党の記録では、2003年に制度導入を求める署名運動を進め、全国で1,000万人を超える署名が集まったとされています。制度は2006年10月に始まりました。
2005年11月には第3次小泉内閣で外務大臣政務官に就任。2007年7月の参院選で2期目の当選を果たし、同年9月には参議院法務委員長を務めました。
参院を辞職し、衆院への転身に挑む
参議院2期目の途中だった2008年9月2日、遠山氏は参議院議員を辞職しました。次に目指したのは衆議院でした。
2009年8月の第45回衆議院議員総選挙では、公明党の比例九州ブロック名簿4位で立候補します。同党の獲得議席は3だったため、この時点では当選に届きませんでした。
状況が変わったのは翌2010年です。神崎武法氏が衆議院議員を辞職したことに伴い、2010年4月8日、遠山氏が比例九州ブロックで繰上当選しました。
衆院に戻って最初期の沖縄及び北方問題に関する特別委員会では、自身の参院時代についてこう述べています。
参議院時代も七年間通しで沖縄北方特別委員会に所属をさせていただきました。
出典:衆議院「第174回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号」(2010年5月10日)
同じ質疑では、那覇市に事務所を構え、沖縄を活動拠点の一つとしてきたことにも触れています。比例九州の衆院議員となった後も、沖縄政策は継続して取り組む分野となりました。
繰上当選直後の2010年5月には、宮崎県で拡大していた口蹄疫について、公明党調査団の現地入りや県知事との面会、政府への申し入れ予定を自身のXで発信しています。
比例九州で衆院4期、総務委員長から財務副大臣へ
2012年12月の衆院選では比例九州ブロックで当選し、正式な総選挙で衆院議席を得ました。2014年、2017年の総選挙でも同ブロックから当選しています。
国会では2016年1月に衆議院総務委員長に就任。同年9月には衆議院議院運営委員会理事を務めました。党内では国際局長・国際委員長など、外交関係の役職にも長く携わっています。
2019年5月には、ゼレンスキー・ウクライナ大統領の就任式に出席する総理特使としてウクライナを訪問しました。就任式出席に加え、ウクライナ政府関係者らとの会談も行っています。
同年9月、第4次安倍第2次改造内閣で財務副大臣に就任しました。研究者としての職歴から国会議員となり、外務大臣政務官、国会委員長を経て政府の副大臣を務めるまでになっています。
一方、政策分野は外交だけではありません。2019年8月には横浜市長との面会後、IR整備法の策定に関わった立場からIRについて自身の考えを投稿していました。
| 年月日 | 選挙 | 選挙区・地域 | 所属 | 結果 | 得票・順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2001年 7月29日 | 第19回参議院議員通常選挙 初当選 | 比例代表 | 公明党 | 当選 | 794,445票 公明党候補内3位 |
| 2007年 7月29日 | 第21回参議院議員通常選挙 参議院2期目 | 比例代表 | 公明党 | 当選 | 612,972.785票 公明党候補内4位 |
| 2009年 8月30日 | 第45回衆議院議員総選挙 公明党は九州ブロックで1,225,505票を得て3議席を獲得。名簿4位だったため当初落選したが、神崎武法氏の辞職に伴い2010年4月8日に繰上当選。 | 比例九州ブロック | 公明党 | 落選 (2010年4月8日繰上当選) | 個人得票なし(拘束名簿式) 公明党名簿順位4位 |
| 2012年 12月16日 | 第46回衆議院議員総選挙 公明党は九州ブロックで1,043,528票を得て3議席を獲得。 | 比例九州ブロック | 公明党 | 当選 | 個人得票なし(拘束名簿式) 公明党名簿順位2位 |
| 2014年 12月14日 | 第47回衆議院議員総選挙 公明党は九州ブロックで1,033,424票を得て4議席を獲得。 | 比例九州ブロック | 公明党 | 当選 | 個人得票なし(拘束名簿式) 公明党名簿順位2位 |
| 2017年 10月22日 | 第48回衆議院議員総選挙 公明党は九州ブロックで1,021,227票を得て3議席を獲得。 | 比例九州ブロック | 公明党 | 当選 | 個人得票なし(拘束名簿式) 公明党名簿順位2位 |
2021年の議員辞職と、その後の貸金業法違反事件
政治経歴が大きく変わったのは2021年です。新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言下だった1月、深夜に東京・銀座のクラブを訪れていたことが明らかになりました。
さらに、資金管理団体の政治資金収支報告書に、公設秘書らのキャバクラなどでの飲食費が計上されていたことも判明しました。遠山氏は幹事長代理を辞任し、その後、議員辞職を決断します。
政治への信頼を深く傷付けてしまったことに対しまして改めて心からおわびを申し上げたいと思います。
出典:テレビ朝日「『政治への信頼深く傷つけ…』遠山議員が議員辞職」(2021年2月1日)
2021年2月1日、衆議院本会議は遠山氏の辞職を許可しました。本人は次の衆院選に立候補する意思はないと表明し、「政界を離れる結果」と述べています。
2021年2月の議員辞職をめぐる問題と、その後に在宅起訴・有罪判決となった貸金業法違反事件は別の出来事です。
議員辞職後、別の問題について刑事捜査が進みました。東京地検特捜部は2021年12月28日、遠山氏を貸金業法違反で在宅起訴しました。
起訴されたのは、日本政策金融公庫の新型コロナ対策融資などについて、貸金業の登録を受けずに融資希望者と公庫側を仲介したとされた事件です。2022年1月には、公明党が遠山氏を除名しました。
東京地裁は2022年3月29日、計111回の融資仲介などを認定し、成約額が37億円を超えたと指摘しました。判決は懲役2年、執行猶予3年、罰金100万円。同年4月4日に確定しています。
遠山清彦氏が取り組んだ政策・政治姿勢
インターネット選挙運動の解禁
衆院議員時代の制度改正で確認できる取り組みの一つが、インターネットを利用した選挙運動の解禁です。2013年、遠山氏は公明党政治改革本部副本部長として、公職選挙法改正案の提出者に名を連ねました。
ウェブサイトやSNSを選挙期間中にも利用できるようにする制度について、遠山氏は次のように説明しています。
有権者が候補者や政党を選ぶ際の判断材料は大幅に広がります。
出典:公明党「ネット選挙解禁 選挙中、情報発信可能に」(2013年4月14日)
改正公職選挙法は2013年の参院選から適用され、候補者や政党だけでなく一般有権者にもウェブサイトを利用した選挙運動が認められる仕組みとなりました。
離島振興と現地調査
九州・沖縄との関係が深い遠山氏が長く扱ったテーマに離島振興があります。公明党離島振興対策本部長として、奄美群島、小笠原諸島などの関係者から要望を聞き、2013年には「離島振興ビジョン2013」をまとめました。
離島を徹底して回り、住民の声を丁寧に聞いて政策に反映してきた。
出典:公明党「期待高まる 公明党の離島振興ビジョン」(2013年7月4日)
同ビジョンには奄美群島の航空・航路運賃の負担軽減、離島の実情に合わせた規制緩和、税制・金融面の特例措置などが盛り込まれていました。
再犯防止と社会復帰支援
公明党の再犯防止対策強化プロジェクトチームでは座長を務めました。2015年12月には川越少年刑務所と、出所者の社会復帰を支えるさいたま市の更生保護施設「清心寮」を視察しています。
視察当日、施設の役割や増設の必要性について本人が投稿しました。
その後も、青少年の更生・育成を掲げる民間活動を視察するなど、刑務所を出た後の就労や居場所を含む社会復帰支援を政策課題として扱いました。
安全保障法制と憲法をめぐる立場
2014年から2015年にかけては、自民・公明両党による与党安全保障法制協議会のメンバーとして協議に参加しました。本人によれば、2015年までに25回行われた与党協議にすべて参加しています。
今の憲法の枠内で日本が自衛の措置としてどこまでできるのか
出典:公明党・宝塚市議会 中野正「党員の皆様へ 公明党・遠山清彦議員に聞く『安保法制の狙い』」(2015年6月3日)
憲法については公明党憲法調査会事務局長も務めました。2018年のインタビューでは、現行憲法の基本原則を維持しつつ、社会状況の変化に応じて新しい条項を付け加える「加憲」の考え方を説明しています。
平和主義、基本的人権の尊重、国民主権は絶対堅持すべきだ。
出典:Japan In-depth「『緊急事態条項創設、1つのテーマ』遠山清彦衆院議員【憲法改正論】」(2018年7月11日)
外交・国際交流
外交分野では、政府役職だけでなく議員外交にも携わりました。日中次世代交流委員会では訪中団長を務め、中国側要人との会談を重ねています。
2016年3月には、日米の有識者や国会議員による「日米政策円卓会議」に参加しました。外務省の調査研究事業報告書にも、参加議員による発信として遠山氏の投稿URLが記録されています。
党外交部会長時代には、SDGsに関する政策提言にも加わりました。人間の安全保障を基礎に、自治体や中小企業へのSDGs浸透、国際社会での取り組み強化などを政府へ求めています。
防災・減災と国土強靱化
比例九州ブロックの議員として、熊本地震後の復興や九州各地の災害対策にも関わりました。2020年10月の国政報告会では、災害の頻発・激甚化を踏まえ、防災・減災と国土強靱化を進める考えを示しています。
こうした活動では、災害後の復旧だけでなく、交通インフラや地域防災を含む事前対策も扱っていました。
国会質疑で見る沖縄・普天間問題
遠山氏の話し方や国会での質疑を映像で確認できる資料として、公明党公式チャンネルには2010年11月10日の衆議院予算委員会質疑が残っています。普天間基地問題など、長く関わった沖縄政策を扱った質疑です。
遠山清彦氏の国会発言をテーマ別に見る
記事本文で扱ったテーマを、本人の国会発言まで深掘りできます。まずは代表的な発言を表示し、関連発言があるテーマだけ追加で確認できます。
沖縄・普天間基地移設問題
「今、はっきり言って膠着状態だというふうに少なくとも沖縄県民は思っております。」
普天間飛行場の移設問題について、使用期限問題などを背景に停滞しているとの認識を示し、移設案や日米協議の進め方を質しました。
インターネット選挙運動
「大事なポイントは、その業者が選挙運動の主体になるかならないかというところが考え方のポイントでございます。」
ネット選挙運動の解禁に伴う外部業者への報酬と買収規制の関係について、業者が選挙運動の主体となるかどうかが判断上の重要点だと説明しました。
離島振興
「今まで七十五の有人離島を全国で回らせていただきました。」
離島振興対策本部長として多数の有人離島を訪問した経験を述べ、医療、教育、産業、雇用、環境などを複数省庁で担う離島振興体制の必要性を説明しました。
再犯防止と社会復帰支援
「協力雇用主やNPO法人など、民間の力をさらに活用することが重要である」
再犯防止では就労先と帰住先の確保を課題として挙げ、協力雇用主やNPOなど民間主体を活用した社会復帰支援の拡充を提起しました。
※ 内容の要点は公式一次情報をもとに整理しています。正確な文脈・全文は各リンク先の公式資料から確認できます。
遠山清彦氏の現在情報
2021年2月に衆議院議員を辞職し、次期衆院選に立候補しない意向を表明しました。2022年1月に公明党から除名され、貸金業法違反事件では同年3月に東京地裁の有罪判決を受け、4月4日に確定しています。2026年9月27日確認時点で、新たな公職就任・選挙立候補を示す公的記録は確認できません。
※商品リンクにはアフィリエイトリンクを含みます。
- 生年月日、出身地、学歴、国政当選歴、外務大臣政務官、総務委員長、総理特使、財務副大臣などを確認。
- 2008年9月2日の参議院議員辞職を確認。
- 2010年の衆院繰上当選後の本人発言、参院時代からの沖縄政策への関与を確認。
- 2021年2月1日の衆議院議員辞職許可を確認。
- 2022年1月の公明党除名処分を確認。
- 2022年3月29日の東京地裁判決と4月4日の判決確定を確認。
- 2021年12月28日の貸金業法違反での在宅起訴を確認。
- ネット選挙解禁法案への関与と本人発言を確認。
- 離島振興ビジョン2013、現地調査、航空・航路運賃などの政策を確認。
- 東京地裁判決、融資仲介の規模、量刑を確認。
- 2019年のウクライナ大統領就任式への総理特使派遣を確認。
- 英国リーズメトロポリタン大学非常勤講師、宮崎国際大学専任講師などの職歴を確認。
この記事の更新履歴
- 2026年10月2日 学歴後の最初の職歴・政界入りを経歴H2へ再配置し、後続の経歴項目を人物固有H3へ整理
- 2026年10月2日 経歴の続きと重複政策H2をH3へ整理し、高橋光男・岸本周平記事と同じ見出し階層へ統一
- 2026年10月2日 本文内の手動管理ショートコードと監査用の汎用H3を撤去し、WordPress側の自動表示と内容に即した見出し構造へ整理
- 2026年10月2日 主要見出しを「生い立ち・学歴・経歴」の3本柱へ整理し、既存本文を維持したまま検索意図を明確化
- 2026年10月2日 参院初当選・衆院繰上当選・衆議院総務委員長就任の重要箇所を赤文字で強調し、本文の視認性を改善
- 2026年9月27日 記事を新規作成。現況情報を確認
- 2026年9月27日 本人の公式一次情報をテーマ別に確認できる一次情報深掘りセクションを追加・更新。



















