村岡嗣政の経歴・学歴と生い立ち|宇部の高校生から総務官僚、山口県知事へ

村岡嗣政
ひと目でわかるプロフィール 村岡嗣政
むらおか つぐまさ
出身地
山口県宇部市
初当選
2014年(山口県知事選挙)
最終学歴
東京大学経済学部卒業
主な前職
官僚・国家公務員
政界入り
官僚から
生年月日 1972年12月7日

村岡嗣政氏は、山口県宇部市で育ち、中央省庁と自治体の双方で地方行政に携わった後、故郷の県政を担う道へ進んだ政治家です。

高校時代の本人の回想をたどると、官僚や知事という肩書からは見えにくい、仲間を巻き込んで行事を動かす学生時代の姿も見えてきます。ここでは、宇部で過ごした少年期から東京大学、自治省、そして山口県知事へ至る歩みを追います。

村岡嗣政氏を理解する3つのポイント
  1. 宇部で育ち、高校では生徒会、新聞部、バンドなど複数の活動に熱中しました。
  2. 地方を元気にしたいとの思いから自治省へ進み、地方行政と地方財政の現場を歩きました。
  3. 官僚から山口県知事へ転じ、産業、交流、暮らし、デジタルを県政の主要テーマとしてきました。

村岡嗣政の生い立ち|宇部で育ち、バンド・新聞部・生徒会に走り回った高校時代

1972年12月7日、山口県宇部市に生まれました。宇部市立西岐波小学校、西岐波中学校を卒業し、1988年に山口県立宇部高等学校へ進みます。

高校時代は一つの活動に絞ったタイプではありませんでした。仲間とバンドを組んでギターを弾き、新聞部では文章を書き、生徒会長として文化祭や体育祭、クリスマスライブの企画にも取り組んでいます。

宇部高をもっと楽しくしたい

出典:東京かたばみ会「変わる時代、変わらぬ想い。原点は宇部」(2025年12月31日)

一方、本人の回想では成績は「最下位クラス」で、赤点や追試も経験したといいます。学校行事に力を注ぐ一方、勉強は後回しになっていた高校生でした。

卒業式では、退場直前に声を上げて壇上へ行き、卒業生全員で万歳三唱をしたうえ、クラッカーを鳴らす演出まで実行しました。後年、来賓として母校の卒業式に出ると、後輩たちにもそれぞれの演出が受け継がれていると振り返っています。

村岡嗣政の学歴|高3の春に初めて見た東京が、進学へのスイッチを入れた

学歴一覧村岡嗣政の学校歴
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区分学校名学部・専攻現在の偏差値・難易度備考
小学校宇部市立西岐波小学校――山口県宇部市
中学校宇部市立西岐波中学校―――
高校山口県立宇部高等学校―66(2026年度版)―
大学東京大学経済学部67.5(文科二類・2027年度参考)卒業

※偏差値・難易度は村岡氏の在学当時ではなく現在の目安です。

進路が大きく動いたのは高校3年の春でした。初めて東京を訪れ、街のエネルギーに圧倒された村岡氏は、「絶対ここに来る」と決めて勉強へ向かったと振り返っています。

高校卒業後は浪人生活を送り、その後、東京大学へ進学。経済学部を卒業しました。

上京した頃にはバブル経済が崩壊し、地方経済の落ち込みを感じるようになります。進路を考える中で浮かんだのが、東京に残ることだけではなく、地方に関わる仕事でした。

今度は、地方の力になりたい

出典:東京かたばみ会「変わる時代、変わらぬ想い。原点は宇部」(2025年12月31日)

官僚を志して省庁を回る中、自治省で宇部高校の先輩にあたる山崎重孝氏と出会いました。村岡氏によれば、山崎氏から自治省へ来るよう強く誘われたこともあり、地方自治を扱う道を選びます。

村岡嗣政の経歴|自治省へ入省し、中央と自治体の両方で地方行政を経験

1996年4月、自治省に入省しました。自治省はその後の中央省庁再編で総務省へつながり、村岡氏は地方行政や地方財政を中心とした職務を歩んでいきます。

2002年には広島市財政局財政課長となり、地方自治体の財政運営を担当しました。2005年には総務省自治行政局自治政策課課長補佐に移っています。

2006年には高知県企画振興部市町村振興課長、翌2007年には同県総務部財政課長を務めました。本省だけでなく、自治体の現場で市町村行政や財政に関わる期間が続きます。

2008年には消防庁国民保護・防災部参事官補佐、総務省自治財政局調整課課長補佐を歴任。2011年に自治財政局財政課理事官、2012年には財政企画官となりました。

本人は後年、入省後について、自治体勤務と本省での地方財政制度の立案に取り組んだ日々だったと記しています。約18年間に及ぶ官僚生活の最後まで、地方自治と財政が仕事の中心にありました。

前知事の退任で一転、41歳で山口県知事選へ

2014年1月、山口県では当時の山本繁太郎知事が任期途中で退任しました。村岡氏の進路もここで大きく変わります。

同月に総務省を退官。自由民主党、公明党の推薦を受けて無所属で山口県知事選へ立候補し、2014年2月23日の投票で286,996票を得て初当選しました。

官僚として地方制度を扱う立場から、故郷の行政を直接率いる知事への転身でした。就任直後、村岡氏は県民に向けた文章で次のように記しています。

故郷に恩返しをするチャンスをいただきました

出典:山口県「活力みなぎる山口県をめざして」(2014年2月25日)

初当選時に挙げた課題には、人口減少、少子高齢化、産業力の強化、人材育成、防災・減災、医療・介護などがありました。知事就任当初から、経済政策と暮らしの基盤を並行して扱う構成になっています。

再選を重ねた県政と、2017年の自民党入党

1期目の途中だった2017年8月、村岡氏は記者会見で自由民主党への入党を認めました。初めての知事選から県政運営まで自民党の協力や支援を受けてきたことに触れています。

今回お話もあって、受けて入党したということであります。

出典:山口県「知事記者会見録・平成29年8月17日実施分」(2017年8月21日更新)

翌2018年2月の知事選では347,762票を得て再選。2022年2月の選挙でも340,503票を獲得し、3期目に入りました。

2026年2月8日の知事選は、新人2人を含む3人で争われました。村岡氏は無所属で立候補し、414,839票を得て4回目の当選を果たしています。

2014年から4回の知事選を経験する一方、選挙時の届出党派と政党への所属歴は同じものではありません。2026年の選挙では無所属として立候補しています。

人生年表 村岡嗣政さんの歩み
1972年12月7日
山口県宇部市で生まれる
1988年
山口県立宇部高等学校に入学
バンド、新聞部、生徒会活動に取り組む
1991年
山口県立宇部高等学校を卒業
1996年3月
東京大学経済学部を卒業
1996年4月
自治省に入省
地方行政・地方財政分野を歩む
2002年8月
広島市財政局財政課長に就任
2005年4月
総務省自治行政局自治政策課課長補佐に就任
2006年4月
高知県企画振興部市町村振興課長に就任
2007年4月
高知県総務部財政課長に就任
2008年4月
消防庁国民保護・防災部参事官補佐に就任
2011年7月
総務省自治財政局財政課理事官に就任
2012年4月
総務省自治財政局財政課財政企画官に就任
2014年1月
総務省を退官
2014年2月23日
山口県知事選挙で初当選
2014年2月25日
山口県知事に就任
2017年
自由民主党への入党を公表
2018年2月4日
山口県知事選挙で再選
2021年4月
山口県CIOを兼務
やまぐちデジタル改革を主導
2021年11月1日
やまぐちDX推進拠点「Y-BASE」を開設
2022年2月6日
山口県知事選挙で3選
2026年2月8日
山口県知事選挙で4選

村岡嗣政の政策・政治姿勢|「3つの維新」とデジタル・GX

産業・交流・生活を「3つの維新」に整理

2期目に入った2018年、県政の取り組みを「産業維新」「大交流維新」「生活維新」の3本に整理しました。明治維新150年の節目に合わせ、産業力、交流拡大、暮らしの基盤という異なる領域を県政の柱として示したものです。

現状に満足することなく更なる進化・向上を目指す。

出典:山口県「次の150年に向けた県づくりを加速」(2018年4月17日)

「産業維新」では企業立地や成長産業、農林水産業など、「大交流維新」では観光や国内外との交流、「生活維新」では医療、防災、地域交通などが対象となりました。その後に登場するDXやGXも、こうした県政分野を横断する形で組み込まれていきます。

知事自身がCIOとなった「やまぐちデジタル改革」

2021年3月、県は「やまぐちデジタル改革基本方針」を策定しました。子育て、教育、公共インフラなど県民生活に近い分野を含め、デジタル技術を地域課題の解決につなげる方針です。

同年4月には、村岡氏自身がCIOを兼務し、デジタル推進局を設置。県庁内の一部門だけにデジタル化を任せるのではなく、知事が先頭に立つ体制を取りました。

デジタルは、新しい施策のひとつではないからです。

出典:Salesforce「【山口県知事・村岡嗣政】自らCIOを兼務。戦略のカギは『オープン』」(2026年8月21日)

2021年11月には山口市にDX推進拠点「Y-BASE」を開設しました。市町や企業などからの相談、技術支援、人材育成、実証を担う拠点で、行政内部のシステム更新だけにとどめない仕組みです。

デジタル政策は県内だけで完結せず、全国知事会でも活動領域となりました。村岡氏は全国知事会デジタル社会推進本部長として、AIの実装支援やサイバーセキュリティなど地方側の課題を国へ提言しています。

製造業の集積を生かすGXと次世代産業

山口県は瀬戸内側を中心に化学、石油、素材などの産業集積を持ちます。村岡県政では企業誘致を続けながら、半導体、蓄電池、医療関連など次世代の成長分野へ対象を広げてきました。

脱炭素化についても、単なる排出削減ではなく産業政策と組み合わせるGXを打ち出しています。2026年9月の県産業戦略本部では、産業イノベーション戦略の改定や「やまぐちGX推進戦略」の骨格などが議題となりました。

石油コンビナートを抱える県として、村岡氏は全国石油コンビナート立地府県協議会でも会長を務め、脱炭素エネルギーの供給網やコンビナートの競争力・強靱化について国への要望を行っています。

子育てだけで終わらせず、働く場所と定着まで扱う人口減少対策

人口減少への対応では、子育て支援と同時に、若者や女性が県内で働き続けられる環境づくりを組み合わせています。

2026年に示した政策では、第2子の保育料無償化や不妊治療の負担軽減を土台に、妊娠・出産、小児・周産期医療、男性の育児休業を取りやすい職場づくりなどを挙げました。

就業面では、県外からの就職・転職、インターンシップ、女性のスキルアップや創業、産官学による人材育成などを並べています。移住についても、情報発信だけでなく受け入れから定着まで市町と連携する方針です。

豪雨で止まった美祢線はBRTによる交通機能回復へ

地域交通では、2023年の豪雨災害で運休が続くJR美祢線が大きな課題になりました。鉄道による復旧方法の検討を経て、2025年8月、県と沿線3市はBRTによる復旧を目指すことで合意しました。

その後、県、美祢市、長門市、山陽小野田市が共同で法定協議会を設置。2026年には沿線地域公共交通計画の策定とBRT整備に向けた検討が進められています。

全県的にはバスやタクシーの運転士不足、公共交通DX、自動運転なども政策対象です。人口が減る地域で移動手段をどう持続させるかという課題に、新しい交通手段を組み合わせる方針が示されています。

観光と農林水産物を県外・海外へつなぐ「交流」

交流拡大では、観光客を呼び込むだけでなく、農林水産物の輸出、国際チャーター便、海外へのトップセールスなどを組み合わせています。

2026年の政策では、Mine秋吉台ジオパークのユネスコ世界ジオパーク認定を目指す取り組み、錦帯橋の世界文化遺産登録に向けた活動、JR各社と連携するデスティネーションキャンペーンなどを観光振興策として掲げました。

県外企業を呼び込む企業誘致でも、交通条件や用地だけでなく、県内の大学、高専、専門学校などで育つ人材を進出企業へ示す取り組みが行われています。

選挙歴 村岡嗣政の選挙歴
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年月日選挙選挙区・地域所属結果得票・順位
山口県知事選挙
定数:1 比例復活:該当なし
自由民主党・公明党の推薦を受けて初出馬。前知事の退任に伴う選挙。
山口県 無所属 当選 286,996票 1位
山口県知事選挙
定数:1 比例復活:該当なし
自由民主党・公明党推薦。2期目当選。
山口県 無所属 当選 347,762票 1位
山口県知事選挙
定数:1 比例復活:該当なし
自由民主党・公明党推薦。3期目当選。連合山口からも推薦を受けた。
山口県 無所属 当選 340,503票 1位
山口県知事選挙
定数:1 比例復活:該当なし
自由民主党・国民民主党・公明党推薦。新人2人を破り4選。
山口県 無所属 当選 414,839票 1位

村岡嗣政氏の記者会見をテーマ別に見る

一次情報を深掘り

記事本文で扱ったテーマを、本人の記者会見まで深掘りできます。まずは代表的な発言を表示し、関連発言があるテーマだけ追加で確認できます。

大規模災害と避難環境

人口減少と少子高齢化

中間貯蔵施設と地域合意

※ 内容の要点は公式一次情報をもとに整理しています。正確な文脈・全文は各リンク先の公式資料から確認できます。

趣味はランニング、防府読売マラソンにも挑戦

公式プロフィールで挙げている趣味は読書とランニングです。公務とは別の本人発信では、地元のマラソン大会に自ら挑戦する姿も見せています。

2025年12月7日の防府読売マラソン後には、自身の結果をXで報告しました。

政治人生の転機 村岡嗣政の政治人生の転機
01
1996年
地方の力になりたいと自治省へ
東京大学卒業後、地方行政を担う自治省に入省しました。
なぜ転機なのか 地方の活性化に関わる行政官としての進路を選んだ出発点だからです。
02
2014年
総務省を退官し、41歳で山口県知事へ
前知事の退任を受けて総務省を退官し、山口県知事選に初出馬して当選しました。
なぜ転機なのか 中央・地方行政を支える官僚から、故郷の県政を直接担う首長へ立場が変わったためです。
03
2017年
自由民主党への入党を表明
県政運営で支援を受けてきた自民党への入党を記者会見で説明しました。
なぜ転機なのか 無所属で初当選した知事が政党との関係を明示した政治上の立場の変化だからです。
04
2021年
自らCIOを兼務しデジタル改革を主導
知事自身がCIOを兼務し、デジタル推進局やY-BASEを軸とする改革を進めました。
なぜ転機なのか デジタルを個別政策ではなく、県政全体を横断する改革手段として位置付けたためです。

動画で見る村岡嗣政氏の企業誘致プレゼン

山口県の企業誘致関連公式動画では、村岡氏自身が登壇し、デジタル関連企業の誘致や県内の人材育成について説明しています。文章だけでなく、本人の話し方やプレゼンの様子を確認できる資料です。

村岡嗣政氏の現在情報

2026年9月10日 時点
現在の公職 山口県知事
現在の所属 無所属
選挙区・選出地域 山口県
現在の期・任期 山口県知事4期目
現在の主な役職
全国知事会デジタル社会推進本部長 全国知事会地方税財政常任委員会副委員長 全国石油コンビナート立地府県協議会会長 山口県CIO(最高情報責任者)

産業競争力強化、GX、半導体などの成長産業、若者の県内定着、地域交通の再構築を主要課題として進めています。AI・デジタル政策など地方共通の課題についても取り組んでいます。

公式Xの最新投稿

本文内の関連投稿に加えて、本人の公式Xから最新の投稿を表示しています。

参考・出典 この記事で参照した主な資料
公式・一次情報
選挙・公的資料
その他の参考資料

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